普及版 字通 「名(漢字)」の読み・字形・画数・意味
名
常用漢字 6画
[字訓] な・なだかい・ほまれ・もじ
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
夕()+口。口は(さい)、祝を収める器。子が生まれて三月になると、家に告げる儀礼が行われ、そのとき名をつけた。〔説文〕二上に「自ら命(ない)ふなり。口夕に從ふ。夕なるは冥(めい)なり。冥(くら)くして相ひ見ず。故に口を以て自ら名いふ」とするが、字の上部は祭肉の形。下は祝の器のの形である。〔礼記、内則〕に生子の礼を詳しく記している。命名は祖霊の前で行われ、加入儀礼としての意味をもつ。名実の意から、名分・名声・名流のように用いる。
[訓義]
1. な、なづける、なをいう。
2. ものの名、よびかた、実に対する名、表現、名分。
3. 名が知られる、なだかい、ほまれ、てがら。
4. しるす、文字。
5. 目の上、眉と目の間。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕名 ナ・ナザシ・カナハラ・フフム・ナヅク
[声系]
〔説文新附〕に名声として・銘・などの字を収める。銘は列国期の器銘にもみえ、古くは名の字を用いた。
[語系]
名・命miengは同声。命は古くは令liengとしるし、神意によって与え命ぜられることをいう。名は家に祀って命名を求める儀礼である。
[熟語]
名医▶・名意▶・名位▶・名苑▶・名園▶・名家▶・名下▶・名価▶・名華▶・名花▶・名画▶・名官▶・名柬▶・名貫▶・名器▶・名貴▶・名▶・名妓▶・名義▶・名教▶・名区▶・名▶・名▶・名賢▶・名検▶・名顕▶・名言▶・名彦▶・名工▶・名公▶・名功▶・名行▶・名香▶・名高▶・名号▶・名豪▶・名作▶・名山▶・名士▶・名刺▶・名紙▶・名氏▶・名指▶・名字▶・名辞▶・名実▶・名爵▶・名酒▶・名手▶・名儒▶・名宿▶・名称▶・名匠▶・名相▶・名倡▶・名象▶・名将▶・名状▶・名帖▶・名城▶・名色▶・名臣▶・名人▶・名世▶・名声▶・名姓▶・名勢▶・名迹▶・名跡▶・名績▶・名蹟▶・名籍▶・名節▶・名川▶・名素▶・名宗▶・名僧▶・名族▶・名賊▶・名単▶・名地▶・名冑▶・名牒▶・名通▶・名田▶・名都▶・名塗▶・名刀▶・名答▶・名徳▶・名▶・名馬▶・名▶・名閥▶・名藩▶・名筆▶・名品▶・名物▶・名分▶・名問▶・名聞▶・名片▶・名▶・名捕▶・名簿▶・名宝▶・名望▶・名木▶・名目▶・名門▶・名約▶・名薬▶・名誉▶・名藍▶・名利▶・名理▶・名流▶・名例▶
[下接語]
悪名・威名・異名・懿名・一名・英名・栄名・汚名・仮名・佳名・家名・華名・嘉名・改名・学名・干名・官名・記名・貴名・偽名・旧名・休名・虚名・矜名・梟名・徼名・驍名・空名・形名・嫌名・顕名・古名・沽名・巧名・高名・諢名・才名・罪名・策名・指名・自名・実名・取名・修名・醜名・襲名・徇名・書名・署名・除名・称名・唱名・人名・正名・成名・声名・姓名・斉名・清名・盛名・勢名・争名・尊名・大名・題名・貪名・地名・知名・著名・通名・伝名・逃名・同名・匿名・売名・美名・筆名・病名・浮名・物名・文名・聞名・別名・変名・芳名・法名・本名・無名・命名・有名・勇名・幼名・揚名・雷名・立名・隆名・令名・連名
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報