精選版 日本国語大辞典「句」の解説
く【句】
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統語上の単位で、節よりも下位のもの。伝統的分類では、句は節と異なり、文の資格を備えた統語体を含まないものとされる。句は統語上の機能に応じて、名詞句、動詞句、形容詞句、副詞句の四つに分類されることが多い。名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞は単独でも句になりうるが、句は語連続からなるのが普通であり、一つの句が複数の句から構成されることも少なくない。たとえば、「赤い花」は、形容詞句「赤い」と名詞句「花」とがあわさった一つの名詞句である。
上記4種の句以外にも、句が認められる。「太郎は花子にダイヤの指輪をやった」の「花子に」は句であるが、これは副詞句とはいえない。これに対応する英語表現‘Taro gave a diamond ring to Hanako.’の‘to Hanako.’は前置詞句とよばれることがあるが、これは句の機能ではなく、句の構成要素の名に基づく名称である。これに倣うと、「花子に」は「助詞句」ということになるが、この名称は一般的ではない(国文法では、この種の句を「連用修飾語」とよぶことがある)。
以上の句と節とは、英文法でいうフレーズphraseとクローズclauseにほぼ対応する(英分法ではclauseを「主語、述語をもつ統語体」とし、それ以外をphraseとする)。なお、国文法では、句と節を以上とは逆の意味で使うことがある。また、生成文法では、文以外の任意の統語体を句とよび、節を含む構造、たとえば「彼が書いた本」などを名詞句とよぶので、注意を要する。
[山田 進]
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…(1)雅楽では,近代では,1曲を章・節・段と細分したときの最小単位に用いる。これは文章の細目用語の応用で,楽章・楽節・楽段とも用い,そのまま洋楽のmovement,phrase,periodの訳語にも用いる。ただし楽段という訳語の用い方は場合によって一定していない。…
… シンタクス上,まず留意されるのは語順すなわち[1]〈単語間の前後関係〉である。だが,実は,単語はただ1列に並んで文をなすわけではなく,ある連続した二つ(またはいくつか)の単語がまず密接に結びつき(これを句という),その全体がまた別の単語や句と結びついてさらに句を作る,というような関係が重なって一文をなしていると見られる。例えば,The boys have nice cars.という文は,(1) [[The boys] [have [nice cars]]]のような構造をなしている。…
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