精選版 日本国語大辞典 「古今」の意味・読み・例文・類語
こ‐こん【古今】
〘名〙 (「こん」は「今」の呉音)
① 昔と今。古いか新しいか。こきん。
※類従本海道記(1223頃)菊川より手越「古今をへだつる物はわが心の中懐なり」
② 昔から今までの間。昔から今に至るまでの歴史。
※家伝(760頃)上「明二鑑古今一、有二国恒典一」
※浮世草子・好色一代男(1682)七「こころは空に成て三所の二階を詠暮して、古今(ココン)稀成(まれなる)なぐさみ是成べしと」 〔史記‐呂不韋伝〕
③ (形動) 今も昔もならぶものがないこと。また、その人。古今無双。
※正法眼蔵(1231‐53)仏経「黄檗は超越古今の古仏なり」
※浮世草子・男色大鑑(1687)七「古今(ココン)の女方と申してもくるしかるまじ」
こ‐きん【古今】
(「きん」は「今」の漢音)
[1] 〘名〙
① 昔と今。ここん。
※叢書本謡曲・伏見(1558頃)「古今(こきん)妙文の詠をのべん」
② 「こきんびな(古今雛)」の略。
※雑俳・柳多留‐一五四(1838‐40)「祖母次郎左母突っ張に嫁古京(コキン)」
[2] 「こきんわかしゅう(古今和歌集)」の略。
※枕(10C終)六八「集は、古万葉、古今」
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