青空
あおぞら
同人雑誌。1925年(大正14)1月~1927年(昭和2)6月、全28冊を数える。創刊時の同人は、梶井(かじい)基次郎、外村(とのむら)茂(のち繁)、中谷孝雄、忽那(くつな)吉之助、小林馨(かおる)、稲森宗太郎。早稲田(わせだ)大学に進んだ歌人稲森は1号のみで去る。他は旧制第三高等学校より東京帝国大学に進んだ人々で、創刊号巻頭の小説が梶井の『檸檬(れもん)』である。のち淀野隆三(よどのりゅうぞう)、飯島正、三好達治、北川冬彦らも参加した。梶井の『城のある町にて』『Kの昇天』『冬の日』などの短編や、三好の代表的な『乳母車』『甃(いし)の上』などの詩もここに掲載された。中野重治(しげはる)、堀辰雄(たつお)らの『驢馬(ろば)』、尾崎一雄(かずお)らの『主潮』などとともに昭和文学の源流を形成する役割を果たす。
[紅野敏郎]
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あお‐ぞら あを‥【青空】
〘名〙 (「あおそら」とも) 晴れ渡って、青く見える空。
碧空(へきくう)。
蒼天(そうてん)。
※和漢三才図会(1712)三「霄(アヲソラ)〈略〉天無二雲気一。而青碧者為レ霄」
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デジタル大辞泉
「青空」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「青空」の読み・字形・画数・意味
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世界大百科事典内の青空の言及
【空】より
…気象学的には人の目に見える範囲を空とよぶ。
[空の形]
われわれは空を地平面で区切られた半球だと思っているが,実は押しつぶした丸天井または鏡餅のように,いくらか扁平に知覚しているらしい。人間が地平線から高度45度と思う所を高度計で測ってみると,35度ぐらいしかない。また太陽や月が地平線に近いときには特に大きく見えることから,人は天空を市女笠(いちめがさ)のような形に知覚していると主張する心理学者もある。…
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