元元(読み)モトモト

デジタル大辞泉 「元元」の意味・読み・例文・類語

もと‐もと【元元】

[名・形動]行動を起こす前と変わらないこと。損にも得にもならないこと。また、そのさま。「ふられて元元だ」「失敗して元元だ」
[副]はじめから。もとから。「元元やる気はなかった」「元元気の弱い男だ」
[類語]同等対等同列同級等し並み同席同位等しい同じ同一等価均等一律一様イコール互角五分符合合致一致吻合整合暗合該当適合適応相当即応順応対応照応同質等質見合う当てはまる伯仲五分五分おっつかっつ拮抗どっこいどっこいとんとん匹敵比肩伍する相半ばする肩を並べる勝るとも劣らない並び立つ負けず劣らずいずれ劣らぬ似たり寄ったり並ぶ団栗どんぐりせい比べ双璧ちょぼちょぼ甲乙付け難い雁行一進一退つば競り合い竜虎相追いつ追われつ抜きつ抜かれつ競り合うせめぎ合う攻防一歩も引かぬ一緒同前同然同上同様そのまま元来本来大体どだい自体そもそももとより根っから何等なんら全然全く一向さっぱりまるきりまるで今まで従来年来旧来これまで在来従前古来かねがねかねて常常つねづね間断かんだん延延連綿長長ながなが脈脈綿綿縷縷るる前前ずっと生まれつき生来

げん‐げん【元元】

根本根元
人民。万民。
「数千年来、―ここに殖す、乃ちなづけて日本の人という」〈雪嶺真善美日本人

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「元元」の意味・読み・例文・類語

もと‐もと【元元】

[1] 「もと(旧)」を重ねて強めたもの。
※常照愚草(1521頃)「もともとは急度黒衣御免と申事は無之」
[2] 〘形動〙 何か事をした結果が、以前の状態と少しも変わらないさま。損も得もないさま。
※俳諧・文政句帖‐六年(1823)一一月「もともとの一人前ぞ雑煮膳」
[3] 〘副〙 以前から。もとより。もとから。元来。
正法眼蔵(1231‐53)四禅比丘「大宋国のともがら、おほく孔老と仏道と一致の道理をたつ、僻見もともとふかきものなり」

げん‐げん【元元】

〘名〙
① おおもと。根元。根本。
② (「元」は善人の意) 人民。国民庶民。万民。
性霊集‐一(835頃)喜雨歌「哀々。末世元元。聾瞽。不聖者言
※真善美日本人(1891)〈三宅雪嶺〉日本人の本質「数千年来、元々茲に殖す、乃ち名けて日本の人といふ歟」 〔戦国策‐秦策〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「元元」の読み・字形・画数・意味

【元元】げんげん

人民。〔戦国策、秦一〕今天下を(あは)せ乘を凌ぎ、國を(しりぞ)けを制し、元元を子とし侯を臣とせんと欲せば、兵に非ざれば不可なり。~王固(もと)より行ふ能はざるなり。

字通「元」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android