精選版 日本国語大辞典 「片面」の意味・読み・例文・類語
かた‐つら【片面】
〘名〙
※義経記(室町中か)三「武蔵坊が面に二くだり物を書いたりけり。かたつらには『足駄』と書、かたつらには『書写法師の足駄に履く』と書きて」
② 中心から離れたところ。
※申楽談儀(1430)勧進の舞台、翁の事「かたつらの柱半間斗(ばかり)置きて」
かた‐めん【片面】
〘名〙
① 顔の半分。また、物の一方の表面。半面。
※歌舞伎・霊験曾我籬(1809)九幕「頭を割られ、片面(カタメン)血に染みたる体(てい)」
② 物事の一方の面。
※故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉六「プロレタリア作家は僕の合法的な片面にすぎない」
かた‐おもて【片面】
〘名〙 一方のおもて。物事の一面。半面。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※浄瑠璃・今宮心中(1711頃)上「つらね行く先づ是迄が片おもて、うらの御堂もたかだかと立売堀をこぎ廻し」
へん‐めん【片面】
〘名〙 片方の表面。かためん。
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