筆(漢字)

普及版 字通 「筆(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] ヒツ
[字訓] ふで・かく

[説文解字]

[字形] 会意
竹+聿(いつ)。聿は筆を手にもつ形。〔説文〕三下に「秦、之れを筆と謂ふ。聿竹に從ふ」とあり、前条の聿に、「楚にては之れを聿(いつ)と謂ひ、にては之れを不律と謂ひ、燕にては之れを弗(ふつ)と謂ふ」とみえる。筆は秦の恬(もうてん)にはじまるとされているが、甲骨文に朱書・墨書の字が残されており、契刻のときにも下書きして刻したことが知られている。近年出土の晋の「侯馬盟書」も筆で書かれている。遺品としては、居延木簡に用いた筆がある。

[訓義]
1. ふで。
2. ふでにする、かく。
3. 詩文を作る。
4. 韻のある詩に対して、無韻の文をいう。

[古辞書の訓]
和名抄〕筆 古に作る。布美天(ふみて) 〔名義抄〕筆 フム・フミテ・ノブ・タタス・フデ

[熟語]
筆意・筆苑筆架・筆下筆禍・筆花・筆快・筆画・筆格・筆閣・筆・筆竿筆簡・筆管・筆記・筆脚・筆勲・筆傑・筆研・筆硯・筆・筆健・筆工筆勾・筆耕筆毫・筆才・筆彩・筆削・筆札筆算・筆紙・筆師・筆潤・筆匠・筆牀・筆蹤・筆仗・筆陣・筆髄筆勢・筆聖・筆精筆跡・筆迹筆舌・筆尖・筆洗・筆・筆奏・筆端・筆断筆談・筆致筆楮・筆塚・筆冢・筆陳・筆底・筆刀・筆套・筆答・筆筒・筆榻・筆・筆頭・筆到・筆牘・筆禿・筆・筆伐・筆文・筆鋒・筆墨・筆吏・筆力・筆路・筆・筆録・筆論
[下接語]
悪筆・握筆・一筆・逸筆・引筆・運筆筆・鋭筆・鉛筆・枉筆・下筆・加筆・佳筆・呵筆・荷筆・筆・画筆・閣筆・擱筆・銜筆・奇筆・起筆・揮筆・偽筆・巨筆・狂筆・曲筆・勁筆・筆・健筆・古筆・枯筆・硬筆・鴻筆・才筆・彩筆・載筆・灑筆・雑筆・史筆・紙筆・舐筆・肆筆・試筆・詩筆・賜筆・自筆・執筆・手筆・主筆・朱筆・濡筆・潤筆・冗筆・宸筆・真筆・親筆・水筆・酔筆随筆・省筆・石筆・拙筆・絶筆・仙筆・洗筆・染筆・走筆・側筆・代筆筆・達筆・竹筆・直筆鉄筆・刀筆・投筆・禿筆・特筆・肉筆・任筆・能筆・敗筆・白筆・飛筆・布筆・舞筆・焚筆・奮筆・文筆・秉筆・補筆・木筆・墨筆・末筆・漫筆・妙筆・無筆・名筆・毛筆・右筆・筆・雄筆・用筆・落筆・乱筆・良筆・麗筆・老筆・弄筆

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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