精選版 日本国語大辞典 「儀」の意味・読み・例文・類語
ぎ【儀】
[1] 〘名〙
① 作法に従った進退。礼式。儀式。
※勝鬘経義疏(611)十大受章「律者類也。儀者容儀」
※梵舜本沙石集(1283)九「釈子の風に背き、出家の儀をかく」
② かたち。姿。
※霊異記(810‐824)上「儀を図し常に礼し、其の役輟(や)まず」
③ (形式名詞的な用法) こと。事柄。わけ。由(よし)。
※平松家本平家(13C前)一「何条其儀あるべき。但義王が有るを憚るか。其儀ならば義王をこそ出ださめと宣へば」
[2] 〘接尾〙 自分、または自分の側を示す名詞に付いて「こと」「…に関して」の意を表わす。候文や、届け書の類で用いられることが多く、謙譲の意を添える。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「Padre コトワ または Padre gui(ギ)ワ」
※浄瑠璃・薩摩歌(1711頃)上「私義は、銀座にながなが使はれ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報