別儀(読み)べちぎ

精選版 日本国語大辞典 「別儀」の意味・読み・例文・類語

べち‐ぎ【別儀】

〘名〙 (「べち」は「別」の呉音)
① =べつぎ(別儀)〔文明本節用集(室町中)〕
抹茶茶銘一つ腋芽のみで製したもの。
御伽草子酒茶論(古典文庫所収)(室町末)「まつぼのうちにとりこもり、〈略〉極上別儀の御ちゃをも色をもさらにわきまへず」

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デジタル大辞泉 「別儀」の意味・読み・例文・類語

べつ‐ぎ【別儀/別義】

ほかのこと。別のこと。余の儀。「お願いの筋は―ではない」
考慮に入れなければならない特別の事情別状
「今度ばかりは―を以てゆるし申すなり」〈太平記・三八〉
(打消しの語を伴って)都合の悪い事。さしさわり。支障
「久兵衛さへ合点なら、身共に―ござらぬと」〈浄・八百屋お七

べち‐ぎ【別儀/別義】

べつぎ(別儀)」に同じ。
「いや、―もござりませぬ」〈伎・壬生大念仏

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