三島(村)(読み)みしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三島(村)」の意味・わかりやすい解説

三島(村)
みしま

鹿児島県鹿児島郡にある村。薩摩(さつま)半島の南方海上約50キロメートルにあり、竹島硫黄島(いおうじま)、黒島の三つの火山性の島々からなる。第二次世界大戦後、北緯30度以南の島々がアメリカ軍政下に置かれたため、十島村(じっとうむら)から分離し、1952年(昭和27)上三島(かみさんとう)で三島村として発足した。村役場は鹿児島市にあり、硫黄島に三島開発総合センターがある。鹿児島市と三島村を結ぶ村営定期船がある。畜産が基幹産業で、傾斜草地を利用した肉用牛の飼育のほか、シイタケ栽培やタケノコの加工、ツバキ油の生産などが盛んである。鹿ヶ谷(ししがたに)事件の俊寛(しゅんかん)や平家の落人(おちゅうど)伝説にまつわる史跡が多く、雄大な自然とともに重要な観光資源となっている。面積31.39平方キロメートル、人口405(2020)。

[平岡昭利]

『松永守道著『三島村秘史』(1972・三島村)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android