ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新潟県」の意味・わかりやすい解説
新潟〔県〕
にいがた
人口 220万1272(2020)。
年降水量 1821.0mm(新潟市)。
年平均気温 13.9℃(新潟市)。
県庁所在地 新潟市。
県木 ユキツバキ。
県花 チューリップ。
県鳥 トキ。
本州のほぼ中央部,日本海に面する県。日本海に浮かぶ佐渡島,その北方の粟島も含まれる。朝日山地,飯豊山地,越後山脈,三国山脈,および富士火山帯,那須火山帯に属する火山群に囲まれ,県内には魚沼丘陵,東頸城丘陵の新第三紀丘陵群がある。阿賀野川,信濃川,鯖石川,関川などが流れ,日本海岸沿いに新潟平野,柏崎平野,高田平野がある。日本海岸気候で,冬季北西季節風が強く,特に山地では積雪が多い。7世紀末に越後国が成立。鎌倉~戦国時代には上杉氏に統治され,江戸時代は高田藩をはじめとする 11藩,天領などに分割統治されていた。明治4(1871)年廃藩置県により新潟県,柏崎県が成立し,佐渡島は相川県となったが,1876年までに新潟県に統合され,1886年福島県から東蒲原郡が編入されて今日の県域となる。米作が盛んで,果樹,チューリップの球根などが栽培され,酪農も行なわれる。第2次世界大戦後,機械,金属,製油,化学などの工業も発展し,従来の東山油田,西山油田の内陸油田のほか,新しく海底油田(上越市,新潟市阿賀沖)および天然ガス田が発見された。これらの油田やガス田の開発で,石油産業や化学工業は急激に発展し,臨海重化学コンビナートをもつ東新潟工業地区や直江津から新井にかけての上越工業地区などの総合工業地域が形成された。伝統工業の十日町市,小千谷市,南魚沼市などの機業,燕市の洋食器,三条市の金物製造業も全国的に有名。上越新幹線,JR信越本線,羽越本線,北陸本線,上越線,磐越西線,北陸自動車道,関越自動車道などが通じ,新潟市の北東部に新潟空港がある。佐渡市(両津地区)とは定期航路で結ばれている。磐梯朝日国立公園,上信越高原国立公園,尾瀬国立公園,中部山岳国立公園,妙高戸隠連山国立公園および佐渡弥彦米山国定公園,越後三山只見国定公園に属する。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報