デジタル大辞泉
「乾」の意味・読み・例文・類語
けん【▽乾】
易の八卦の一。で表す。陽の卦で、天や男にかたどり、方位では、戌と亥との間、北西に配する。⇔坤。
ひ【▽乾/干】
かわくこと。かわき。他の名詞の上に付いて複合語をつくることが多い。「―が足りない」「―潟」「―物」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
けん【乾】
〘名〙
※
続日本紀‐天平宝字二年(758)八月庚子「出
レ震登
レ乾、乗
レ時首出。之謂
レ聖」 〔易経‐乾卦〕
かわら・ぐ【乾】
※京大二十冊本毛詩抄(1535頃)一三「洲と云程にまんまはりに水があってちと水の
かわらいであるを云ぞ」
※
浮世草子・
男色大鑑(1687)一「足は蚊の血に染めなし、是にもあかず、曙をかなしみ、
前髪の風にかはらぎ」
※
日葡辞書(1603‐04)「Cauarague, uru,
eta(カワラグル)」
かわか・す【乾】
〘他サ五(四)〙 濡れたり湿ったりしたものを
日光や火にあてたり
機械を使ったりして、
水分をとる。かわらかす。かわらぐ。
※
蜻蛉(974頃)下「わが袖はひくとぬらしつあやめ草人のたもとにかけてかはかせ」
※梵舜本沙石集(1283)二「只罪障の水を乾
(カワカ)して、
悲願の火を待つべし」
かわらか・す【乾】
※全九集(1566頃)二「酒にひたし、そっといりかはらかしてくだいて用也」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
乾
八卦の一つ。陽爻を三つ重ねてあらわす。自然界では「天」、卦徳は「健」、人では「家長・父」、属性は「金」、身体では「頭」、易数は「1」、方角では「北西」をあらわす。
出典 占い学校 アカデメイア・カレッジ占い用語集について 情報
世界大百科事典(旧版)内の乾の言及
【易】より
…左の掌中にある筮竹を右手で8本ずつ除去していき,小指の分も入れて残りが8本以内になったらやめる。残りが1本なら☰乾(けん)(天),2本なら☱兌(だ)(沢),3本なら☲離(火),4本なら☳震(雷),5本なら☴巽(そん)(風),6本なら☵坎(かん)(水),7本なら☶艮(ごん)(山),8本なら☷坤(こん)(地)。これで内卦(六爻(こう)の下半分)が得られた。…
※「乾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」