精選版 日本国語大辞典 「乾・渇」の意味・読み・例文・類語
かわ・く【乾・渇】
〘自カ五(四)〙
※万葉(8C後)七・一一八六「漁(あさり)する海未通女(あまをとめ)らが袖とほり濡れにし衣干せど乾(かわか)ず」
② (渇) 喉(のど)にうるおいがなくなり、水がのみたくなる。また、あるものが欠けていて、それが欲しくなる。
※俳諧・曠野(1689)八「かはくとき清水見付る山辺哉〈胡及〉」
③ (多く「乾いた」の形で形容詞的に) 考え方、表現のしかたが感傷的でない。
かわき【乾・渇】
〘名〙 (動詞「かわく(乾)」の連用形の名詞化)
① (乾) 水分がなくなって乾燥すること。また、雨が降らずに日が照りつけること。
② (渇) のどや口に潤いがなくなり、水が飲みたくなること。
※虎明本狂言・抜殻(室町末‐近世初)「あれへいて水をのふで、のどのかはきをやめう」
※雑俳・柳多留‐二二(1788)「よくよくのかわきばばあへ浅黄寄」
※海潮音(1905)〈上田敏訳〉真昼「心の渇(カワ)きいと切に」
④ 病後のはげしい食欲。
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