デジタル大辞泉
「白白」の意味・読み・例文・類語
はく‐はく【白白】
[ト・タル][文][形動タリ]
1 白いさま。「白白たる雪山」
2 明らかなさま。疑う余地のないさま。「白白たる証拠」「明々白白」
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しら‐じら【白白】
〘副〙 (古くは「しらしら」。
多く「と」を伴って用いる)
① 夜がしだいに明けてゆくさまを表わす語。
※
今昔(1120頃か)三一「今は百町許は来ぬらむと思ふ程に、夜白々と成ぬ」
※
怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉一四「と云ふうちに夜もしらしらと明け離れましたから」
② 色の白いさまを表わす語。
※
御伽草子・はにふの物語(古典文庫所収)(室町中)「雪のいとしらしらとふりたりけるをり
ふし」
※俳諧・冬の日(1685)「しらじらと砕けしは人の骨か何〈杜国〉
烏賊はゑびすの国のうらかた〈重五〉」
③ はっきりしているさまを表わす語。
※歌謡・閑吟集(1518)「
面影ばかりのこして、あづまのかたへくだりし人の名は、しらしらといふまじ」
④ せせら笑うさま、あざけり笑うさまを表わす語。
※浮世草子・
武道伝来記(1687)七「いらざる所に念を入て問返すに、女ばうしらしらと打笑ひ」
⑤ しらじらしいさま、興ざめがするさまを表わす語。
※山谷詩集鈔(1647)一四「貧至レ骨どもちともしらしらともせぬぞ」
⑥ 気持が静まるさまを表わす語。
※
潮風(1920‐21)〈
里見弴〉一〇「もちまへの、淋しい顔つきを、一層白々
(シラジラ)と沈ませて」
しらじら‐げ
〘形動〙
しらじら‐さ
〘名〙
しらじら‐し・い【白白】
〘形口〙 しらじら
し 〘形シク〙 (古くは「しらしらし」)
① 白く見える。しろじろとしている。明らかである。
※重之集(1004頃)「よそにふるものとこそ見め
白雪のしらじらしくもおもほゆるかな」
※和漢朗詠(1018頃)下「しらしらししらけたるとし
月光に雪かきわけて梅の花をる」
② はっきりとわかる、明白である。
※俳諧・誹諧之連歌(飛梅千句)(1540)第一「しらしらしくぞよそにしらるる くろぢくの筆にてかける文もうし」
③ 興ざめの感じである。
※平中(965頃)三六「そこに、久しく馬に乗りながら、立てらむことの、しらしらしければ」
④ 知っていながら知らないふりをするさまである。しらばくれている。そらぞらしい。また、はっきりいつわりとわかる様子である。
※足利本論語抄(16C)述而第七「同姓不レ娶ら者のあるを、昭公娶二呉之女一を呉姫と名くれば、余しらしらしいほどに呉孟子と云也」
しらじらし‐げ
〘形動〙
しらじらし‐さ
〘名〙
しろ‐じろ【白白】
〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 目立って白いさま、いかにも白く見えるさまを表わす語。
※枕(10C終)
補遺「
月影ばかりはしろじろとうつりて見えたる」
※
仮名草子・恨の介(1609‐17頃)下「四条通室町にて夜が明け、人の面もしろじろと見えけり」
② 夜が、次第に明けてゆくさまを表わす語。しらじら。
はく‐はく【白白】
〘形動タリ〙
① 色の白いさま。また、白く輝いて美しいさま。
※
新編覆醤集(1676)一・春朝口号「白々芬々梅発
レ葩、青々
々草生
レ芽」 〔
韓愈‐感春詩〕
② (多く「明明白白」の形で用いて) 明らかでくもりのないさま。疑いもなく正しいさま。
しらけ‐しらけ【白白】
〘副〙 興ざめなさま、また、気まずくて、ぐあいの悪くなるさまを表わす語。
※愚管抄(1220)六「
浄土寺の二位もしらけしらけとしてやみにけり」
しろ‐しろ【白白】
〘名〙 変態的な見世物の一種で、女性の同性愛をショー化したもの。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報