げん‐せ【現世】
〘名〙 (「
現在世」の略。古くは、また仏語では「げんぜ」) 現在の世の中。今の世。生を受けている現実の世。特に仏教では三世の一つで、前世、来世に対して用いる。
現生(げんしょう)。現。
げんせい。
※観智院本三宝絵(984)下「現世の父母のためにもせば命百年にして病なく」
※栄花(1028‐92頃)うたがひ「現世は御寿命延び、
後生は極楽の上品上生に上らせ給べきなり」 〔法華経‐普賢菩薩勧発品〕
げん‐せい【現世】
〘名〙
② 新生代第四紀の更新世に続く、
地質時代の最後の世。
完新世、
沖積世とも呼ばれるが、一般にはその末期をさす。今から約一~一・七万年前までの時代で、人類の歴史による区分ではほぼ新石器時代に相当。造山運動、火山活動、氷河現象などの
名残がある。
うつし‐よ【現世】
※無弦弓(1901)〈
河井酔茗〉こざくら「吾子よかへれ うつし世に 花は根になる はるのくれ」
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デジタル大辞泉
「現世」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「現世」の読み・字形・画数・意味
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世界大百科事典内の現世の言及
【沖積世】より
…地質時代区分の一つ。完新世Holocene,あるいは現世Recentと同義である。第四紀を2分した後期の時代で,約1万年前から現在までを含んでいる。…
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