精選版 日本国語大辞典 「報」の意味・読み・例文・類語
ほう【報】
〘名〙
① むくい。応報。
※落窪(10C後)四「かく死ぬれば、我身の大納言になるまじきはうにてこそ有けれと」
② 返礼すること。代償を与えること。
※太平記(14C後)二八「我聞、漢我頸を以て千金の報(ホウ)万戸の邑に購(つぐのふ)と」 〔史記‐孝文紀〕
③ しらせ。通知。報告。
※東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉六月暦「号砲一声空に轟いて皇后陛下御出門の報(ハウ)伝はれば」 〔礼記‐郊特牲〕
④ 「ほうじん(報身)」の略。
ほう‐・ずる【報】
〘他サ変〙 ほう・ず 〘他サ変〙
① 受けた恩にむくいる。恩をかえす。
※観智院本三宝絵(984)中「汎一日に三度恒沙のかすの身をすつとも猶仏法の一句の恩をだにも報する事あたはじ」
② 恨みを晴らす。仕返しをする。
※今昔(1120頃か)二「前世に少の福有らば必ず此の怨を報ずべし」
③ 知らせる。告げる。
※玉塵抄(1563)四「林がやがて客人のきたを報じて」
ほう‐・ず【報】
〘他サ変〙 ⇒ほうずる(報)
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