コード
こーど
cord
電線の一種。細い導体(軟銅線で直径0.12~0.32ミリメートル)を多数(20~112本)撚(よ)り合わせ、導体断面積は0.5~5.5平方ミリメートルで、その上に天然ゴム、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、クロロプレンゴム、EPM(エチレン・プロピレンゴム、EPRとも略す)などのゴム、あるいはポリ塩化ビニルなどを被覆し、主として2本で1対にしてある。屈曲しやすく移動して使用でき、おもに屋内で使われる。交流300ボルト以下の小型電気機器に用いられるが、用途や構造によって次のようなものがあり、いずれもJIS(ジス)(日本工業規格)で定められている。
[佐久間照夫・大木義路]
屋内の吊(つ)り下げ灯などに用いられる。ゴムを絶縁体としているので、耐熱性はポリ塩化ビニルよりよいが、外部編組(へんそ)に綿糸を用いるため湿気に弱い。単心コードを撚り合わせた撚りコード、撚りコードの上に綿糸編組をした袋打ちコード、袋打ちコードの線心間に介在糸を入れて丸く仕上げた丸打ちコードなどがある。
[佐久間照夫・大木義路]
扇風機や冷蔵庫など、屋内で使用する電気器具に用いられる。絶縁体にポリ塩化ビニルを使用しているので、着色が自由にできて外観が美しい。
[佐久間照夫・大木義路]
絶縁体の厚さを0.6ミリメートルと薄くし、導体に絶縁体を被覆した線心を撚り合わせているので、可撓(かとう)性に富み、巻込型電気掃除機などの電源コードに使用されている。
[佐久間照夫・大木義路]
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コード
本来は、略号や符号、暗号を意味する。コンピューターで、データを表現するために付けられた符号のこと。データを符号に変換することをコード化(符号化)、あるいはエンコードといい、元に戻すことをデコードという。文字を置き換えた符号を文字コードといい、半角の英数字や記号は、ASCIIコードと呼ばれる。また、全角の漢字や記号には、JISコード、EUCコードなど複数のコードがある。これらのコード化した文字や記号をまとめたものを「コード体系」と呼ぶ。なお、プログラミング分野におけるコードとは、プログラムの構成要素を指し、プログラム言語で記述されたものをソースコードという。
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コード
code
符号。電信,データ伝送およびコンピュータなどで,文字を表現するために用いられる一連の信号の組合せ。電圧の有無,電流の方向などの電気的状態を二進数の1と0に対応させ,その5~8個の組合せで文字を表現する。日本では電信用に6単位コードが使用されているほか,データ通信の情報交換用符号として,国際標準化機構 ISOの勧告に基づく7単位符号および8単位符号が日本工業規格JISに制定されている。
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デジタル大辞泉
「コード」の意味・読み・例文・類語
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コード
〘名〙 (code)
① 法典。規則。〔外来語辞典(1914)〕
② 新聞、放送番組などの作成にあたっての、新聞社、放送局内部で準拠すべき倫理規定。プレスコード(新聞)、番組コード(放送)など。
③ 電信符号。電報用の略号。
④ コンピュータなどで、情報を表現するための記号の体系。
コード
〘名〙 (cord) 細い銅線を束にしたものに綿糸、ゴム、ビニールなどを被覆した電線。おもに室内の電気器具の接続に用いる。〔舶来語便覧(1912)〕
※風ふたたび(1951)〈永井龍男〉こころの応接間「アイロンのコードをつなぎ」
コード
〘名〙 (chord)
① 楽器の弦。
② 和音。
※備忘録(1927)〈寺田寅彦〉調律師「すっかり調律を終ってから、塵埃を払ひ、蓋をして、念の為に音階とコードを叩いて見て」
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コード
リップルに関するもので,流れの方向に隣接したリップルの谷と谷または峰と峰の間を測った水平距離[Allen : 1968].幾何学的にchordとは弦をいい,建築施工では桁をいう.同じような意味で様々な分野で用いられる語.
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
コード
翼弦。 前縁と後縁を結んだ線。パラグライダーは中央が一番長く、翼端に行くに従い短く(小さく)なる。
コード
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コード【cord】
絶縁したしなやかな電線で,家庭用電気器具,小型電気機器を電源に接続する場合や屋内配線などに使用される。絶縁構成によりゴムコード,器具用ビニルコード,キャブタイヤコードなどがある(図)。ゴムコードは,導体上に天然ゴム,クロロプレンゴムなどを絶縁体とし,外部に紙,綿糸などの編組みを施したものである。耐熱性はビニルコードよりよいが湿気に弱い。ビニルコードは導体を塩化ビニルで直接被覆したもので,絶縁性に優れ,軽量で耐久性,耐油性,耐薬品性がよいので広く利用されている。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
世界大百科事典内のコードの言及
【脈理】より
…〈すじ〉ともいい,ガラス製品の欠陥(欠点と呼ぶ)の一種。ガラス中のある部分の屈折率が,周囲の正常な屈折率からずれているために区別できるもので,組成の異なったガラス質が混入している現象である。脈理の原因としては,原料の混合不良,ガラス融解時における表面からの揮発成分の蒸発による組成変動,耐火物がガラス中に溶解すること,などが考えられる。屈折率変化がわずか0.0002程度でも肉眼で見分けられるが,化学組成にすると1%以下の変動によっても生ずるものなので,原因の究明が困難な場合もある。…
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