精選版 日本国語大辞典 「約束」の意味・読み・例文・類語
やく‐そく【約束】
〘名〙
① くくりたばねること。つかねること。
※土井本周易抄(1477)一「綸は縄也。物を約束する物也」 〔管子‐枢言〕
② ある物事に関してあらかじめ取り決め、将来それを変えないことを互いに誓うこと。ちぎり。契約。約定(やくじょう)。
※聖徳太子伝暦(917頃か)下「成二婚姻之眤一。相通謀レ事。以為二内扶一。約束已訖」
※読本・近世説美少年録(1829‐32)二「今宵と約束せられしを」 〔漢書‐匈奴〕
③ ある社会、領域などで、ある事柄に関して守るように定めること。また、そのきまり。規則。規定。約束事。
※為兼和歌抄(1285‐87頃)「今もその風躰を約束し定めて好みよみ」 〔文子‐上義〕
④ 前から定まっている運命。宿命。約束事。
※歌謡・淋敷座之慰(1676)弄斎片撥昔し節品々「過去の約束是非もなや」
⑤ 芸娼妓を揚げることを予約すること。特に物日(ものび)に買切りにすると前もって取り決めておくこと。日柄約束。
※浮世草子・新吉原常々草(1689)上「せんかたなき柿のうれんが物日の約束はぶら也」
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