デジタル大辞泉
「経緯」の意味・読み・例文・類語
たて‐ぬき【▽経▽緯】
1 機の縦糸と横糸。けいい。
2 縦と横。けいい。
3 事の始終。すべて。
「源氏、狭衣―に覚え、歌詠み、連歌を好みて」〈十訓抄・一〉
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けい‐い ‥ヰ【経緯】
〘名〙
① (「経」は「たていと」、「緯」は「よこいと」の意) 縦糸と横糸。また、たてとよこ。縦横。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初「横港貿易の盛なるや、往商来賈、経緯織るが如し」 〔荘子‐
寓言〕
② 南北と東西。経線と緯線。経度と緯度。〔颶風新話(航海夜話)(1857)〕
③ (━する) 織りなすこと。
※本朝文粋(1060頃)九・唯以詩為友詩序〈
大江匡衡〉「至
下夫吹
二瑩玉句
一。必
二風月於造次
一。経
二緯錦篇
一。写
中龍鳳於襟懐
上」
④ (━する) 物事の
骨子、
基幹とすること。また、そのもの。
※古事記(712)序「邦家の経緯、王化の
鴻基なり」 〔春秋
左伝‐昭公二五年〕
たて‐ぬき【経緯】
〘名〙
① 機
(はた)の経
(たていと)と緯
(よこいと)。
織物の縦の糸と横の糸。たてよこ。けいい。
※
万葉(8C後)七・一一二〇「み吉野の
青根が峰の蘿蓆
(こけむしろ)誰か織りけむ経緯
(たてぬき)無しに」
② 転じて、縦と横。たてよこ。けいい。
※
史記抄(1477)七「たてぬきが各十二里ならば、
四方に四十八里であらうすか」
③ 物事のくわしい事情や経過。事の一部始終。けいい。また、「に」を伴って、副詞的に用いて、くわしく、十分にの意を表わす。
※十訓抄(1252)一「源氏狭衣たてぬきにおぼえ、哥よみ連哥を好て」
いき‐さつ【経緯】
〘名〙
① 事件の経過。事のなりゆき。ゆきがかり。
※
洒落本・伊賀越増補合羽之龍(1779)向島之段「終に
両家の乱となる。そのいきさつを〈略〉爰にあらはす通が代や」
※歌舞伎・油商人廓話(1803)二幕「
与五郎に盆の上で
百両のいきさつ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「経緯」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報