普及版 字通 「経(漢字)」の読み・字形・画数・意味
経
常用漢字 11画
(旧字)經
13画
[字訓] たていと・いとなむ・ふる・すぎる
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
旧字は經に作り、(けい)声。は織機のたて糸を張りかけた形で、たて糸。經の初文。金文の「經」「經維」の字をに作るものがある。〔説文〕十三上に「るなり」とするが、横糸の緯と合わせてはじめて織成することができるので、合わせて経緯という。〔太平御覧〕に引く〔説文〕に「の從絲(たていと)なり」に作る。交織の基本をなすものであるから、経紀・経綸・経営の意に用い、経書の意となり、経緯より経過・経験の意となる。
[訓義]
1. たていと、たて。
2. もと、つね、のり、ただしい、ことわり。
3. いとなむ、おさめる、はかる。
4. かける、くびる。
5. おりすすめる、ふる、すぎる、時がたつ、書きしるす。
6. もととなる文書、経典、仏典のお経。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕經 ツネニ・ノリ・ツクル・クビル・ハカル・サカヒ・フ・ヘテ・ノトル・ワタル・ヲサム・タテ・ツラヌ・クル・ツツム・フム・フル・ヒラ・シゲシ/經營 ―トメグル・―トイトナム 〔字鏡集〕・經 マジフ・ツクル・クビル・ヲサム・トトノフ・ヘタリ・イトナム・ノブ・ツネ・タテ・フル・ソナフ・タテヌキ
[語系]
經kyeng、綱kangは声義近く、經は織物の基本、綱はあみの基本をなし、ともに綱常の意がある。紀kiは糸や網を巻きとるもので、関連のある語である。
[熟語]
経案▶・経幄▶・経幃▶・経意▶・経縊▶・経緯▶・経院▶・経営▶・経苑▶・経▶・経遠▶・経過▶・経界▶・経画▶・経学▶・経巻▶・経管▶・経紀▶・経期▶・経義▶・経誼▶・経久▶・経業▶・経訓▶・経芸▶・経穴▶・経見▶・経験▶・経行▶・経構▶・経国▶・経坐▶・経済▶・経算▶・経始▶・経史▶・経旨▶・経死▶・経師▶・経笥▶・経事▶・経時▶・経実▶・経手▶・経収▶・経宿▶・経術▶・経旬▶・経書▶・経承▶・経商▶・経渉▶・経常▶・経心▶・経世▶・経制▶・経正▶・経籍▶・経説▶・経度▶・経地▶・経治▶・経兆▶・経通▶・経程▶・経天▶・経典▶・経伝▶・経徳▶・経入▶・経年▶・経費▶・経部▶・経方▶・経邦▶・経脈▶・経目▶・経由▶・経絡▶・経落▶・経理▶・経履▶・経律▶・経略▶・経綸▶・経臨▶・経礼▶・経歴▶・経論▶
[下接語]
緯経・看経・偽経・九経・挟経・群経・月経・研経・五経・講経・自経・持経・写経・守経・受経・授経・初経・小経・誦経・常経・神経・正経・政経・石経・説経・善経・大経・治経・聴経・読経・東経・念経・納経・不経・仏経・明経・六経・礼経
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報