しら‐たき【白滝】
〘名〙
① 白い布をかけたように流れ落ちる滝。
※
源平盛衰記(14C前)一八「白滝
(シラタキ)の底にふしつけにせよと云ければ」
②
こんにゃくを小さい穴から押し出して作ったもの。千切りにした糸ごんにゃくよりさらに細くしたもので、
すき焼きなどに用いる。
※肉体の門(1947)〈
田村泰次郎〉「今夜は
スキヤキで、〈略〉葱や、しらたきを買ってくるように
分担をきめたんだよ」
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デジタル大辞泉
「白滝」の意味・読み・例文・類語
しら‐たき【白滝】
1 白布を垂らしたように流水の落ちる滝。
2 白いこんにゃく粉をこねて湯の中に細く突き出して固めた食品。
[類語]滝・瀑布・飛瀑・滝壺
しらたき【白滝】[地名]
北海道紋別郡遠軽町の地名。日本最大級の黒曜石の産地として古くから知られる。湧別川の両岸に旧石器時代の遺跡が残る。
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白滝
しらたき
北海道東部、網走(あばしり)支庁(現、オホーツク総合振興局)管内にあった旧村名(白滝村(むら))。現在は紋別(もんべつ)郡遠軽(えんがる)町の西部を占める地域。旧白滝村は1946年(昭和21)丸瀬布(まるせっぷ)村(現、丸瀬布町)から分村。2005年(平成17)、遠軽町に合併。旧村域は湧別(ゆうべつ)川の最上流域にあたり、大部分は北見山地で、河谷に沿ってJR石北本線、国道333号が通じる。1908年(明治41)から本格的な開拓が始まった。森林面積は旧村域の90%を超え、その大部分が国有林。ジャガイモ、トウモロコシ、カボチャなどの畑作と酪農、肉牛飼育、および林業が主産業。上白滝に旧石器(先縄文)時代の白滝遺跡があり、湧別川上流左股沢(ひだりまたさわ)の流紋岩球顆(きゅうか)は道指定の天然記念物。
[岡本次郎]
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白滝
しらたき
[現在地名]七山村大字滝川字天川
滝川に懸る高さ四五メートル、幅一〇メートルの滝で、観音の滝ともいう。水量豊富で、飛び散る飛沫は鬱蒼たる竹林と左右の奇岩に映える。
滝の右側には観音像を安置する。古来眼病に霊験ありと信仰される。
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白滝 (しらたき)
糸状に細くつくったこんにゃく。こんにゃく粉をこねて糊(のり)状にしたものを,石灰やソーダ灰を溶解させた熱湯中に,小さな穴から押し出して固めたもの。すき焼,その他のなべ料理の材料にするほか,ゴマやたらこを用いたあえ物やいため煮にする。料理の味をうすくしないために,塩もみしたあとゆでたり,なべでからいりしてから用いるとよい。こんにゃくと同様に97%までが水分という低カロリー食品である。
執筆者:松本 仲子
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白滝
しらたき
北海道北東部,遠軽町西部の旧村域。湧別川上流域にある。 1946年遠軽町 (1934年町制) から分離して成立。 2005年生田原町,遠軽町,丸瀬布町と合体して遠軽町となった。南部から西部にかけて屏風岳,天狗岳など北見山地の山々がそびえ,湧別川が東流する。ジャガイモ,テンサイなどの畑作を主とし,酪農も行なわれる。白滝遺跡は国指定史跡。白滝温泉やスキー場がある。比麻良山 (ひまらやま) の高山植物群は有名。
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白滝【しらたき】
細くそうめん状に作ったコンニャク。こんにゃく粉をこね,石灰水を加えて混ぜたのち,沸騰した石灰湯の中に細い穴から突き出して作る。すき焼などの鍋(なべ)物,ゴマあえ,いため煮等にする。
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白滝〔岐阜県〕
岐阜県下呂市の横谷峡にある県指定名勝「横谷峡四つの滝」のうち、最下流にある滝。落差17メートル。国の特別天然記念物であるオオサンショウウオの飼育池がある。
白滝〔宮崎県〕
宮崎県児湯郡都農町にある滝。山肌を滑るように落ちる落差75メートルの滝で、国指定名勝「尾鈴山瀑布群」に属する。
白滝〔熊本県〕
熊本県八代市の走水(はしりみず)川にかかる走水の滝の別称。滝の西側の集落から見ると白く見えたことから。
白滝〔栃木県〕
栃木県日光市にある滝。鬼怒川・川治温泉と塩原温泉を結ぶ道路、日塩もみじライン沿いに位置する。
白滝〔大阪府〕
大阪府高槻市の摂津峡にある滝。淀川水系、芥川にかかる。落差15メートル。
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世界大百科事典(旧版)内の白滝の言及
【コンニャク(蒟蒻)】より
…おでん,白あえ,汁の実などにするが,まず,から炒(い)りして水分を除いてから味つけするとよい。加工品の糸こんにゃくや白滝(しらたき)は,なべ料理や煮物などに用いられる。【鈴木 晋一】
[民俗]
こんにゃくには体内の砂を払う作用があるとされ,〈胃腸のほうき〉などと称される。…
※「白滝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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