世上(読み)せじょう

精選版 日本国語大辞典 「世上」の意味・読み・例文・類語

せ‐じょう ‥ジャウ【世上】

〘名〙
① 世の中。世間俗世間。
※田氏家集(892頃)上・春日仮景訪同門友人「世上崎嶇多失脚、花前暗淡不心」
※太平記(14C後)二「世上乱れたる時節(をりふし)なれば、野心の者共の取り進(まゐ)らする事もやとて」
浮世草子・色里三所世帯(1688)中「もはや此御供なりがたし。世上(セジャウ)にかかる事望みの人も有べしと」 〔陶潜‐擬古詩〕
② あたり一面。近辺。四方
経国集(827)一四・漁歌〈嵯峨天皇〉「渓辺垂釣奈楽何、世上無水宿多」
※浮世草子・好色一代男(1682)二「世上もしづまりて門に立よれば、内よりくぐりをあけ懸、是へ御入候へ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「世上」の意味・読み・例文・類語

せ‐じょう〔‐ジヤウ〕【世上】

世の中。世間。「世上うわさ
あたり一面。四方。
「―も静まりて門に立ちよれば」〈浮・一代男・二〉
[類語]社会世界世間世の中民間巷間こうかん市井しせい江湖こうこ天下世俗俗世人中浮き世

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「世上」の読み・字形・画数・意味

【世上】せじよう(じやう)

世間。宋・陸游〔冬夜読史、感有り〕詩 世上の閑愁千斛 一點も眉端に上らしめず

字通「世」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カッシーニ(Giovanni Domenico Cassini)

イタリア系フランス人の天文学者。カシニともいう。ニース近郊に生まれ、ジェノバで聖職修業中に、ガリレイの弟子カバリエリに師事して数学・天文学を修得し、1650年25歳でボローニャ大学教授に任ぜられた。惑...

カッシーニ(Giovanni Domenico Cassini)の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android