一刀両断(読み)イットウリョウダン

デジタル大辞泉 「一刀両断」の意味・読み・例文・類語

いっとう‐りょうだん〔イツタウリヤウダン〕【一刀両断】

ひと太刀で、まっぷたつに断ち切ること。
すみやかに、はっきりとした処置をとること。「一刀両断の裁きを下す」
[類語](1切る切り付ける切り捨てる切りまくる切り倒す叩き切るぶった切るなで切り試し切り袈裟懸け/(2無理遣り無理強いて敢えて努めてできるだけ極力なるたけなるべく可及的必ずきっと絶対是非何としてもどうしても何がなんでも是が非でも押してたってどうぞどうかくれぐれも願わくはなにとぞなんとかまげてひとつ必死誓っててっきり違いないはず決まってすなわち否が応でも否でも応でもいやでもいやとも是非とも無理算段無理無体無理押し無理強制的強引強気強行独断独断的理不尽強硬頑強問答無用強要力尽く力任せ腕尽くごり押し断固横柄威圧的否応無し頑として横紙破り横紙を破る有無を言わせず腕力に訴える横車を押す押し付けがましいねじ伏せる首に縄を付ける遠慮会釈もない無遠慮高圧的高飛車頭ごなし押し通す押し付ける一方的豪腕

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精選版 日本国語大辞典 「一刀両断」の意味・読み・例文・類語

いっとう‐りょうだん イッタウリャウダン【一刀両断】

〘名〙
一太刀で物をまっ二つに切ること。
※襟帯集(1569)「木である程に、一刀両断してのくるぞ」
剣術教課一つ小手先技巧を用いないで、もっぱら太刀をまっすぐに振りおろすこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕
③ (比喩的に) 思いきって一度にはっきりと処置すること。
※応永本論語抄(1420)顔淵「一刀両断して私欲の念を殺してのくる也」
三四郎(1908)〈夏目漱石〉八「一刀両断の解決(など)は思ひも寄らぬ事である」 〔朱子語類‐論語〕

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四字熟語を知る辞典 「一刀両断」の解説

一刀両断

一太刀で物をまっぷたつに切ること。比喩的に、思いきって一度にはっきりと処置すること。

[活用] ―に・―の・―する。

[使用例] 一刀両断の解決などは思いも寄らぬ事である[夏目漱石*三四郎|1908]

[使用例] 奴らと同じ穴のムジナである政治家なども一刀両断で抹殺せねばならぬ[高見順*いやな感じ|1960~63]

[解説] 「一刀」は振り下ろすひと太刀、それでまっぷたつに切り分けるのが「両断」。

[類語] 快刀乱麻

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