精選版 日本国語大辞典 「行過」の意味・読み・例文・類語
いき‐す・ぎる【行過】
〘自ガ上一〙 いきす・ぐ 〘自ガ上二〙
① ある場所を通って先へ行く。通り過ぎる。通過する。
② 目標を通り過ぎて先まで行く。ゆきすぎる。
③ 度を越して事をする。ゆきすぎる。
(イ) 常識的な行ないからはずれる。分を越えたふるまいをする。
(ロ) 知ったかぶりや出すぎたことをする。通人ぶる。
(ハ) 意地がつよすぎる。張りがありすぎる。
(ニ) 態度がなまいきである。
いき‐すぎ【行過】
〘名〙
① 行き過ぎること。目的より先の所まで行くこと。ゆきすぎ。
② (形動) 度を越すこと。分を越えたふるまいをするさま。また、その人。ゆきすぎ。
③ (形動) 知ったかぶりや出すぎたことをすること。やたらに、通人ぶったり趣向をこらしたりするさま。また、その人。
※洒落本・魂胆惣勘定(1754)下「初心の客、はじめより此書のおきてをまもらんと欲すれば、〈略〉、ことわざにいへるいき過と云やうになり」
④ 先走ること。早とちりすること。
※洒落本・廻覧奇談深淵情(1803)其四「『くれろといふことか』『きついゐきすきサ』」
ゆき‐すぎ【行過】
〘名〙
① 行きすぎること。目的より先の所まで行くこと。いきすぎ。また、通りすがり。
② (形動) 度を越すこと。分を越えたふるまいをすること。また、そのさま。おせっかい。いきすぎ。
③ (形動) 知ったかぶりや出すぎたことを言ったりしたりすること。やたらに通人ぶったり趣向をこらしたりすること。また、そのさま。いきすぎ。
※滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)序「泣本赤本の目よりも、行過(ユキスギ)と嘲り、仮在行(きいたふう)と笑ふべし」
ゆき‐す・ぎる【行過】
〘自ガ上一〙 ゆきす・ぐ 〘自ガ上二〙
① 通りすぎる。通過する。いきすぎる。
② 目的地よりも先へ行く。いきすぎる。
※俳諧・俳諧新選(1773)一「行き過ぎてもどる人あり藤の花〈李流〉」
③ 度を越えた行動をする。でしゃばる。おせっかいをやく。いきすぎる。
※洒落本・傾城買四十八手(1790)しっぽりとした手「又今時の小むすこは、とかくゆきすぎて、しゃれたがるものなるが」
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