走井(読み)はしりい

精選版 日本国語大辞典 「走井」の意味・読み・例文・類語

はしり‐い ‥ゐ【走井】

[1] 〘名〙 湧き出て、勢いよく流れる泉。走るように湧く清水
※催馬楽(7C後‐8C)走井「波之利為(ハシリヰ)の 小萱刈り収めかけ それにこそ 繭つくらせて 糸引きなさめ」
[2]
[一] 滋賀県大津市大谷町、逢坂関西方に湧く清水。古来名水とされ、明治初期までほとりに茶屋があり、走井餠を売っていた。
大和(947‐957頃)二条家本附載「逢坂のはしり井に」
[二] 催馬楽の曲名。律の音階に属したが、今は絶えてしまった。「楽家録‐六・催馬楽歌字」に「はしりゐの こがやかりおさめかけ」の歌い出しで所収。

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事典・日本の観光資源 「走井」の解説

走井

(滋賀県大津市)
湖国百選 水編指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の走井の言及

【泉】より

…湧出形態によって次の三つに分類できる。(1)逬出(へいしゆつ)泉 岩の裂け目や崖からほとばしり出るもので,日本ではこれを走井(はしりい)と称した。山岳地帯に多く,場所によっては瀑布を懸ける。…

※「走井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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