白山遺跡(読み)しらやまいせき

日本歴史地名大系 「白山遺跡」の解説

白山遺跡
しらやまいせき

[現在地名]鶴来町白山町

手取川右岸の河岸段丘上に立地する縄文時代後期晩期集落跡と、中世墳墓群の複合遺跡。昭和五四年(一九七九)以降、水道施設や鶴来バイパス(国道一五七号)造成に伴う発掘で、縄文時代の竪穴住居跡・石囲炉・埋甕施設などの遺構を検出。出土品は多量の縄文式土器(前田式・気屋式・酒見式・井口式・八日市新保式・御経塚式・中屋式・下野式)と打製石斧・磨製石斧・磨石・石錘・石鏃・石錐・凹石・石皿・石鋸型石器・スクレーパー・岩版・石刀・鰹節型石器・垂飾品・土偶・球状土製品・円盤形土製品など多彩。

白山遺跡
はくさんいせき

[現在地名]飯野町飯野

女神めがみ川の南西部の丘陵地末端に位置する。縄文時代中期後葉の竪穴住居跡で、「複式炉」の命名遺跡である。飯野白山住居跡として県指定史跡。昭和三二年(一九五七)開墾中に炉が発見され、同年および翌年調査が実施された。径七メートルで円形プランの竪穴住居跡が検出された。六個の主柱穴と二個の支柱穴が確認され、東西に対する主柱を結ぶ線上に複式炉が検出された。石組部の長軸が炉の主軸に直交する楕円形を呈し、土器埋設部と石組部からなる複式炉である。

白山遺跡
しらやまいせき

[現在地名]三木町下高岡

白山(二〇三メートル)山麓銅鐸出土地。明治の初め偶然銅鐸一口が出土した。銅鐸は総高四一・一センチの六区袈裟襷文銅鐸で扁平鈕式、出土地点は白山から西に延びた丘陵の先端部であった。本格的な調査は実施されていないが、銅鐸以外の遺物は出土していない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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