鶴来町(読み)つるぎまち

日本歴史地名大系 「鶴来町」の解説

鶴来町
つるぎまち

面積:三五・六四平方キロ

石川郡の北東部、手取川の谷口と同川扇状地の扇頂・扇央部に位置する。東は後高しりたか(六四七メートル)などの急峻な白山山系を境に金沢市、南西は手取川を境に鳥越とりごえ村・辰口たつのくち町、北西川北かわきた町・松任まつとう市、南は河内かわち村、北は野々市ののいち町に接する。町内を南北に国道一五七号が縦貫し、白山比神社(かつての白山本宮)社前の加賀一宮駅から金沢へ至る北陸鉄道石川線がほぼ並行して走る。縄文中期・晩期舟岡山ふなおかやま遺跡・白山しらやま遺跡などが、手取川谷口に近い河岸段丘上に点在する。古代以降石川郡に属し、当町北部の道法寺どうほうじ町・知気寺ちきじ町・井口いのくち町・熱野ねつの町・部入道ぶにゆうどう町から北の野々市末松すえまつにかけての範囲は、条里制が施行されていたとされる(鶴来町史)。平安期以降、白山宮加賀馬場の中心地で、本宮四社のうちの白山本宮金剣きんけん宮・三宮が所在した。町域内を含む手取川扇状地の開発は、一一世紀末から一二世紀にかけて藤原利仁の後裔と称する武士団林氏によって行われたと考えられ、日御子ひのみこ・知気寺などには、林氏の墳墓跡・居館跡の伝承地がある(「加賀志徴」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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