普及版 字通 「東(漢字)」の読み・字形・画数・意味
東
常用漢字 8画
[字訓] ひがし・あずま
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 仮借
東はもと(ふくろ)の象形字で、(たく)の初文。のち仮借して方位の東の意に用い、本義の(ふくろ)の意に用いることはない。本義を失った字であるから、仮借とする。〔説文〕六上に「動くなり」と訓するのは、春に蠢動(しゆんどう)する意とするもので、音義説である。曹はもと二東に従う形で、裁判を求める当事者が、束矢鈞金(きんきん)をに入れて提供し、裁判が行われた。東がの形であることは、そのことからも知られる。〔説文〕に字形を「日の木中に在るに從ふ」とし、榑桑(ふそう)神木の意とするのは誤りである。
[訓義]
1. ひがし、あずま。
2. 東方の地。
3. 主人、東道(案内)する人。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕東 ヒムガシ/東西 ヤマトカフチ 〔字鏡集〕東 ヒムガシ・ハジメ
[声系]
〔説文〕に東声として棟・重・・凍・五字を収める。重・(童)もその声系に属する。
[語系]
東tong、thakは声近く、東がの初文。のち形声字のが作られ、語が分岐した。
[熟語]
東夷▶・東▶・東雲▶・東栄▶・東▶・東楹▶・東裔▶・東園▶・東海▶・東崖▶・東郭▶・東学▶・東壑▶・東観▶・東▶・東旭▶・東極▶・東隅▶・東宮▶・東君▶・東京▶・東経▶・東闕▶・東郊▶・東▶・東皇▶・東西▶・東作▶・東施▶・東日▶・東主▶・東▶・東塾▶・東序▶・東箱▶・東廂▶・東上▶・東津▶・東窓▶・東第▶・東旦▶・東廚▶・東▶・東丁▶・東帝▶・東天▶・東渡▶・東頭▶・東道▶・東藩▶・東鄙▶・東風▶・東壁▶・東辺▶・東偏▶・東圃▶・東邦▶・東溟▶・東面▶・東▶・東洋▶・東来▶・東籬▶・東流▶・東隣▶・東籠▶
[下接語]
遠東・河東・郭東・桓東・関東・帰東・居東・極東・近東・湖東・顧東・江東・山東・西東・征東・泰東・大東・雉東・丁東・日東・望東・門東・洛東・籠東
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報