い ゐ【亥】
〘名〙
①
十二支の一つで、その第一二番目。いのしし。がい。
※
拾遺(1005‐07頃か)物名・四三〇「むま、ひつじ、さる、とり、いぬ、ゐ。むまれよりひつじつくれば山にさるひとりいぬるに人ゐてゐませ〈よみ人しらず〉」
(ハ)
奈良・平安時代の定時法によれば、現在のほぼ午後九時から一一時まで。鎌倉時代の不定時法では、春は午後九時すぎから一一時少し前まで、夏は九時半ごろから一一時頃まで、秋は九時ごろから一〇時四〇~五〇分ごろまで、冬は八時半ごろから一〇時半すぎまで。なお、江戸時代後半には半
刻(約一時間)遅れて行なわれた。夜四つ。→
亥の刻。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「『ゐ四(よつ)』と申すに、『時なりぬ』とて」
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亥
い
十二支の第12番目。「いのしし」「がい」ともいい、十二支獣としてイノシシがあてられる。10月の異称として用いられ、この月の上(じょう)の亥の日は、とくに「亥の日」といい、炉やこたつを開き、「亥の子餅(もち)」(「玄猪(げんちょ)」ともいい、江戸の民間では牡丹(ぼたん)餅)を食べて無病息災や、イノシシの多産にあやかって子孫繁栄を願う風習があるが、これはきたるべき冬に備えての行事とみてよい。時刻としては、今日の午後10時を中心とした前後2時間を「亥の刻」「亥の時」といった。方角としては、北から西へ30度寄った方角をいい、北北西にあたっている。
[宇田敏彦]
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デジタル大辞泉
「亥」の意味・読み・例文・類語
い〔ゐ〕【×亥】
1 十二支の12番目。
2 方角の名。北から西へ30度の方角。北北西。
3 時刻の名。今の午後10時ごろ、およびその後の2時間。または午後10時前後の2時間。
4 1にあたる年や日。
5 陰暦10月の異称。
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亥
十二支の一つ。陰の水で、季節は冬、月は11月、時間は21~23時、方位は北北西を表す。
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