上白(読み)ジョウハク

デジタル大辞泉 「上白」の意味・読み・例文・類語

じょう‐はく〔ジヤウ‐〕【上白】

上等の白米。「上白の飯」
1でつくった上質の酒。
上白糖」の略。

うえ‐しろ〔うへ‐〕【上白】

かさねの色目で、表を白にしたもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「上白」の意味・読み・例文・類語

じょう‐はく ジャウ‥【上白】

〘名〙
① 上等の白米。
史記抄(1477)一八「糈は精米なり。上白ぞ」
② 上等の白米で作った上質の酒。諸白(もろはく)
浄瑠璃箱根霊験躄仇討(1801)一一「したみでない上白たらふく呑んで」
江戸時代、清国から渡来した上質の白砂糖で、三盆に次ぐもの。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕
④ (「はく」は、「はくじん(白人)」の略で、私娼のこと) 江戸時代、上方で、揚代の高い上等の私娼。
浮世草子傾城禁短気(1711)三「寺中の上白(ジャウハク)・安白(やすはく)・出相者(であいもの)

うえ‐しろ うへ‥【上白】

〘名〙 (「うえじろ」とも)
① 襲(かさね)色目を白にしたものをいう。
紫式部日記(1010頃か)寛弘七年正月「やなぎのうへしろの御こうちきもんも色もめづらしく」
牛車(ぎっしゃ)屋形の上を白くしたもの。

うわ‐じろ うは‥【上白】

〘名〙 網代車(あじろぐるま)の袖などが白地であること。
山槐記‐治承三年(1179)三月一五日「御車上白、牛童遣也」

うわ‐じら・む うは‥【上白】

〘自マ四〙 表面の色がさめて、白っぽくなる。うわじろむ。
源氏(1001‐14頃)末摘花「ゆるし色のわりなううはじらみたる一かさね」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android