デジタル大辞泉
「手前味噌」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
てまえ‐みそ てまへ‥【手前味噌】
〘名〙 自分で自分のことを誇ること。自慢。
手味噌。
※
滑稽本・大山道中膝栗毛(1832)初「『福七どふだ、
狂歌はかくありたき物だの』『ムム手まいみそ。
ひともじといふのだの。ろくでもねへ』」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
手前味噌 (てまえみそ)
歌舞伎役者の自叙伝。3世中村仲蔵著。1855年(安政2)著者47歳のときに起筆され,晩年にいたるまで書き継がれる。書名は《二葉艸》《松春亭漫遊雑記》《聞取放問》などといったが,《歌舞伎新報》誌上に公表するにあたり《手前味噌》と改題,523号(1885)から931号(1888)にかけて連載された。内容は,舞踊の家元志賀山家に生まれた著者の家系に始まり,1809年(文化6)の出生から,子役時代,旅芝居の経験など,73年著者65歳までの体験が平易な文章で語られている。郡司正勝校注《手前味噌》(1969)にまとめられている。
執筆者:古井戸 秀夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報