手味噌(読み)てみそ

精選版 日本国語大辞典 「手味噌」の意味・読み・例文・類語

て‐みそ【手味噌】

〘名〙
浄瑠璃大職冠(1711頃)道行「さすがをんあいの手みそのくせぞかなしき」
自分原因がある失敗失策
※浄瑠璃・奥州安達原(1762)二「海士を浪へ投込んだは汝(おのれ)が手味噌」
博打(ばくち)で、ごまかしの手わざ。
咄本・当世軽口咄揃(1679)五「博奕打手(テ)みその事〈略〉手みそまでとってゆくかといふた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「手味噌」の意味・読み・例文・類語

て‐みそ【手味×噌】

自分が原因の失敗。
「海士を浪へ投げ込んだはおのれが―」〈浄・安達原
いかさま。いんちき
「お身たちのやうに―は付けず、正味の負けがおびただしい」〈浮・子息気質・二〉
手前てまえ味噌」に同じ。
奈良団扇ならうちは―の内儀一首書き」〈川柳評万句合〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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