精選版 日本国語大辞典 「鉤」の意味・読み・例文・類語
こう【鉤】
[1] 〘名〙
※性霊集‐二(835頃)大唐青龍寺故三朝国師碑「来非二我力一。帰非二我志一。招レ我以レ鉤。引レ我以レ索。泛レ舶之朝。数示二異相一。帰レ帆之夕。縷説宿縁」
※史記抄(1477)一二「殺さうとて射たれども鉤にあたりて幸に不死でこそあれぞ」 〔梁元帝‐草名詩〕
② =こう(勾)(一)
④ 画法。くまどること。くまどり。
こ【鉤】
〘名〙 (「鉤」は先端の折れ曲がった器具の意)
① つり針。はり。
② すだれを巻き上げたときにかけるかぎ形の金具。

※枕(10C終)二〇一「御簾の帽額、総角などにあげたるこのきはやかなるも、けざやかに見ゆ」
ち【鉤】
〘名〙 魚を釣る針。釣針(つりばり)。ちい。
※古事記(712)上「此の鉤(ち)は、淤煩鉤(おぼち)、須々鉤(すすち)、貧鉤(まぢち)、宇流鉤(うるち)」 〔改正増補和英語林集成(1886)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報