金山[町](読み)かなやま

百科事典マイペディア 「金山[町]」の意味・わかりやすい解説

金山[町]【かなやま】

岐阜県中部,益田(ました)郡の旧町。大部分飛騨高地で,南流する馬瀬(まぜ)川と益田川の合流点に中心集落がある。美濃から飛騨への入口をなす飛騨街道の要地であった。高山本線が通じ,木材,茶,米などを産する。中山七里(なかやましちり)がある。2004年3月益田郡萩原町,小坂町,下呂町,馬瀬村と合併し,下呂市となる。167.84km2。7727人(2003)。

金山[町]【かねやま】

福島県西部,大沼郡の町。町域のほとんどが山地で,只見川中流の河谷に集落が点在只見線が通じる。中心集落は川口。農林業を営む。カルデラ湖沼沢湖があり,湖水は発電に利用。只見川,野尻川沿いに金山谷温泉郷がある。293.92km2。2462人(2010)。

金山[町]【かねやま】

山形県北部,最上郡の町。山林が広く,杉の美林が多い。米作畜産,林業などが盛ん。国道13号線に沿う主集落はかつては羽州街道の宿町として栄え,定期市も開かれていた。東日本大震災で,町内において被害が発生。161.67km2。6365人(2010)。

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世界大百科事典 第2版 「金山[町]」の意味・わかりやすい解説

かなやま【金山[町]】

岐阜県中央部,益田(ました)郡の町。人口8111(1995)。町域の大部分は飛驒山系の山地で,中央を馬瀬(まぜ)川が南流して南東寄りを流れる飛驒川上流の益田川に注ぐ。合流点付近が中心集落の金山で,益田川沿いを国道41号線,高山本線が走る。旧飛驒・美濃両国の国境地帯にあり,飛驒街道と郡上街道の分岐点の宿場町として発展した。また金山湊には川を下る材木を止めて税を課す金山役所が享禄年間(1528‐32)以来幕末まで置かれた。

かねやま【金山[町]】

山形県北東端,最上郡の町。人口7665(1995)。新庄市の北に位置し,北東は秋田県と接する。奥羽山脈に属する神室山(1365m)が東部にあり,山林原野が町域の大半を占める。中心集落は国道13号線が通じる金山で,江戸時代は羽州街道の宿場町として栄え,定期市も開かれていたが,明治以後奥羽本線から離れたため町勢は停滞している。農林業が主産業で,金山杉の産地として知られる。冬季に1.2~2mの積雪のある地域で,出稼者が多い。

かねやま【金山[町]】

福島県西部,大沼郡の町。人口3511(1995)。只見川中流の河谷に位置し,北には新潟県境をなす越後山脈がある。町域の大半が山林で,集落,耕地は河岸段丘上に分布する。冬季の積雪が多く,特別豪雪地帯に指定されており,高齢化率は東北一,人口減少率も県下で最大である。中心集落の川口は只見川と野尻川の合流点に位置し,沼田街道(国道252号線)と昭和村への道路の分岐点にあたる。稲作のほか,畜産,コンニャクイモ栽培などが行われ,会津桐の産地でもある。

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世界大百科事典内の金山[町]の言及

【高山集落】より

…日本アルプスには2000m以上の高地にいくつかの山小屋があるが,終年定住の山小屋集落としては水没した廃村有峰があっただけである。秩父多摩国立公園の瑞牆(みずがき)山南麓には戸数2戸の山小屋集落金山(かなやま)がある。標高1410m,耕境にあり第2次大戦前は日本最高の農業集落であるといわれていた。…

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