郭(漢字)

普及版 字通 「郭(漢字)」の読み・字形・画数・意味


16画

(異体字)郭
11画

[字音] カク(クヮク)・ヨウ
[字訓] くるわ・はかる

[説文解字]

[字形] 象形
城郭の上下(南北)に望楼のある形。郭の初文。郭はその形声字。〔説文〕五下に「度(はか)るなり」とし、「民の度居するなり」とするが、字の初形は城郭の象。卜文・金文に庸に用いることがあり、金文の「僕」は附庸の意とみられる。のちその字にはを用いる。〔説文〕土部十三下に「垣なり。土に從ひ、庸聲。古に作る」とみえる。

[訓義]
1. くるわ、城壁。郭と同じ。
2. はかる。
3. と通じ、かき、附

[古辞書の訓]
名義抄 オホキナリ 〔立〕 アキラカ・フセキ

[部首]
〔説文〕にを属し、「古(いにしへ)、は其の南方を闕く」と城闕の意とする。〔玉〕に垣・(城)・古文・籀文の字形を、みなに従う形に作る。

[声系]
声の字は郭の偏の形で、〔説文〕に椁・郭・など六字を郭声とする。みな外郭・郭大の意をもつ字である。

[語系]
郭字条参照。


常用漢字 11画

[字音] カク(クヮク)
[字訓] くるわ・かこい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
字の初文はに従い、(かく)声。は城郭の象形で、その平面形。南北に望楼のある形。郭はその省略形に従い、城郭をいう。

[訓義]
1. 城壁でかこう、かこい、くるわ。外囲を施した一区画。
2. すべてものの外側、外縁をいう。銭のふち刀剣のさや、外皮。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕郭 オホキナリ・タレ・タレミゾ 〔字鏡集〕郭 オホキナリ・ワタル・メグリ・クニ・ミゾ・タレ

[声系]
〔説文〕に・郭の声に従うものとして椁・など六字を収める。はまた廓に作り、その字を用いる。みな外郭あり、内部が廓空のものをいう。

[語系]
・郭・椁・槨kuakは同声。革kk、khuakも同系。外囲のあるものをいう。

[熟語]
郭圉郭索郭門郭公
[下接語]
一郭・郭・外郭・胸郭・山郭・城郭・水郭・西郭・土郭・東郭・南郭・負郭・郛郭・坊郭・北郭遊郭輪郭

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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