遊郭(読み)ゆうかく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遊郭」の意味・わかりやすい解説

遊郭
ゆうかく

平安~鎌倉時代に発達した遊女屋を,江戸時代,幕府の都市政策の一つとして特定区域に強制的に集中して公認したもの。江戸の吉原大坂新町,京都の島原長崎丸山などが有名。遊郭は遊女を雇う置屋と客が遊女をあげて遊ぶ揚屋とから成り,いわゆる独特の郭 (くるわ) 風俗を形成し,歌舞音曲の流行の源,町人社会の代表的な社交場ともなった。また地方の港町宿場などにも遊郭が発展した。この売春制度は明治以後も公娼制度として引継がれ,第2次世界大戦後,1946年の公娼廃止,57年の売春防止法施行によって公式にはなくなった。

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デジタル大辞泉 「遊郭」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐かく〔イウクワク〕【遊郭/遊×廓】

遊女屋の多く集まっている一定の区域。くるわ。遊里

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