西南日本(読み)セイナンニホン

デジタル大辞泉 「西南日本」の意味・読み・例文・類語

せいなん‐にほん【西南日本】

日本列島糸魚川いといがわ静岡構造線二分したときの西側部分中央構造線により内帯外帯に分けられる。→東北日本

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精選版 日本国語大辞典 「西南日本」の意味・読み・例文・類語

せいなん‐にほん【西南日本】

[一] 地質学で、日本列島をフォッサマグナを境として二分したときの西南部をいう。東北日本に対する。
[二] 日本列島の西南部。一般に中国四国九州の各地方を総称するが、近畿地方を含める場合もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「西南日本」の意味・わかりやすい解説

西南日本
せいなんにほん

日本の地体構造区分上、糸魚川‐静岡構造線(いといがわしずおかこうぞうせん)よりも南西側の本州および四国、九州を含む地域。糸魚川‐静岡構造線よりも北東側は「東北日本」という。西南日本のうち、中央構造線よりも北側(大陸側)の地帯西南日本内帯、南側(大洋側)の地帯を西南日本外帯という。

 西南日本内帯は、一部で帯状構造が明瞭(めいりょう)でないこともあるが、北側から飛騨(ひだ)帯、飛騨外縁帯秋吉帯、三郡帯、舞鶴(まいづる)帯、超丹波(ちょうたんば)帯、美濃(みの)‐丹波帯、領家(りょうけ)帯に分けられる。

 西南日本外帯は、東北東―西南西方向の帯状構造が顕著にみられ、北側から三波川(さんばがわ)帯、秩父(ちちぶ)帯、四万十(しまんと)帯に分けられる。三波川帯の南縁部には、御荷鉾(みかぶ)緑色岩類が分布する。秩父帯はさらに、秩父帯北帯、黒瀬川帯、三宝山(さんぼうさん)帯(秩父帯南帯)の3帯に分けられる。四万十帯は北帯と南帯に分けられる。

 西南日本外帯の三波川帯、秩父帯、四万十帯は、東北日本南部の「関東山地」に連続し、西南日本内帯の飛騨外縁帯、美濃‐丹波帯は東北日本南西部の上越帯、足尾帯にそれぞれ延長すると考えられる。そのため、中生代白亜紀までの発達史を扱うとき、西南日本と東北日本の境界を糸魚川‐静岡構造線ではなく、足尾帯東縁の棚倉破砕帯(たなぐらはさいたい)とする場合がある。

[村田明広]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「西南日本」の意味・わかりやすい解説

西南日本
せいなんにほん

日本列島を2分する糸魚川-静岡構造線の西南部分。東北日本に対する。西南日本は中央構造線によって内帯と外帯に分けられる。 (→西南日本外帯 , 西南日本内帯 )  

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世界大百科事典(旧版)内の西南日本の言及

【日本列島】より

…国土の主要部である本州,北海道,四国,九州は,互いに連接して日本列島の弧をつくり,全体としては南北に細長く続き,南東にふくらんだ形の島列を示す。北海道の渡島(おしま)半島,本州,四国,九州の山地の配列からその北半は東北日本弧,西半は西南日本弧の二つの島弧が会合したものと解釈されている。これに北部では千島弧,中央部で七島‐マリアナ弧,南部で琉球弧が重なって連接した島弧群となり,大陸との間に日本海,東シナ海を縁海として抱いている。…

※「西南日本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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