華興会(読み)カコウカイ

デジタル大辞泉 「華興会」の意味・読み・例文・類語

かこう‐かい〔クワコウクワイ〕【華興会】

中国清末の1904年、黄興こうこう宋教仁そうきょうじんらによって湖南地方結成された革命団体。1905年興中会光復会とともに中国革命同盟会統合

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精選版 日本国語大辞典 「華興会」の意味・読み・例文・類語

かこう‐かい クヮコウクヮイ【華興会】

中国清末の革命的秘密結社一つ。一九〇三年頃、黄興首領とし、湖南地方を基盤に結成。哥老会などと結んだ長沙蜂起(ほうき)失敗。一九〇五年、中国革命同盟会に参加

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百科事典マイペディア 「華興会」の意味・わかりやすい解説

華興会【かこうかい】

中国,清末の革命団体。1904年春,主として湖北省湖南省出身者を結集して,黄興宋教仁陳天華らを幹部として結成された。1905年には,孫文らの興中会,章炳麟らの光復会とともに中国同盟会大同団結したが,会党(宗教的秘密結社で,地方で反政府活動を繰り返した)の支援を受けたこの3団体のなかでは最も行動的・活動的であった。
→関連項目哥老会宋教仁

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改訂新版 世界大百科事典 「華興会」の意味・わかりやすい解説

華興会 (かこうかい)
Huá xīng huì

中国,清末の民族・民主革命結社。帝政ロシアの東北(旧満州)侵略を引金に,留日学生出身の黄興,陳天華らが,1904年(光緒30)2月,長沙で宋教仁,譚人鳳らとともに結成した。同仇会は,会党哥老会の頭目馬福益の協力を得て作られた別働隊で,日本軍を手本に組織され,数万~10万人を動員したという。同年秋,西太后爆殺計画が漏れて,黄興らは日本に亡命した。そして翌年,東京で革命派の大同団結が成り,華興会も中国同盟会へと発展的解消をとげた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「華興会」の意味・わかりやすい解説

華興会
かこうかい

清(しん)末の中国に発生した民族主義的な革命団体の一つ。義和団事件(1900)後に、日本に留学していた学生など中国のインテリゲンチャが革命化するにつれて、中国各地に革命組織がつくられていったが、湖南省では1904年2月に黄興(こうこう)を会長に、宋教仁(そうきょうじん)、陳天華(ちんてんか)ほか500余名が結集して、省都(長沙(ちょうさ))に華興会が組織された。「一省に雄拠し各地と紛起する」ねらいをもって、秘密結社(哥老(かろう)会の一派)と組み、同仇(どうきゅう)会を組織して、11月に反清(はんしん)武装蜂起(ほうき)を企てたが、事前に計画が漏れて失敗に終わり、黄・宋らは日本に亡命した。翌年、革命諸派が結集して、東京で中国同盟会が組織されたとき、華興会も有力な構成団体の一つとなった。

[野澤 豊]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「華興会」の意味・わかりやすい解説

華興会
かこうかい
Hua-xing hui; Hua-hsing hui

中国,清末の革命団体。光緒 29 (1903) 年,黄興宋教仁らが湖南省人を中心に結成したもので,会党員や日本留学生が多い。湖南出身の王船山の影響で民族主義的色彩が強烈である。武装蜂起失敗後,黄興らは日本に亡命したが,同 31年,孫文らと合し,中国革命同盟会に結集し,黄は孫に次ぐ指導者となった。同盟会の『民報』は,黄らの『二十世紀之支那』を継承したものである。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「華興会」の解説

華興会(かこうかい)

清末,湖南の革命団体。1903年12月頃,黄興(こうこう),秦毓鎏(しんいくりゅう)らによって留日学生数百名を会員として長沙で結成された。湖北,江西,四川の革命派や会党と連絡をとって反乱を企てたが,事前に弾圧された。05年8月,孫文興中会と合体し中国同盟会に発展した。

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旺文社世界史事典 三訂版 「華興会」の解説

華興会
かこうかい

清末期の革命的政治結社
1903年長沙において黄興 (こうこう) を会長に,湖南出身者の在日留学生を中心に宋教仁らが結成した。1905年東京において興中会・光復会と合同して中国同盟会に発展解消した。

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世界大百科事典(旧版)内の華興会の言及

【会党】より

…興中会は華南の三合会,華中の哥老会のいくつかの山堂の首領と連絡して,会党と革命党の連絡組織としての興漢会を作り,さらに海外の洪門(致公堂)とも連絡した。また華興会,光復会も哥老会と結んでそれぞれ同仇会,竜華(りゆうげ)会を組織した。それらはいずれも会党が革命党の理論と指導を受けいれてできたものである。…

※「華興会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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