湖北(読み)こほく

精選版 日本国語大辞典 「湖北」の意味・読み・例文・類語

こ‐ほく【湖北】

[1] 〘名〙 湖の北。多く、中国では、洞庭湖の北、日本では、琵琶湖の北の地をさす。〔日葡辞書(1603‐04)〕〔方干‐湖北有茅斎湖西有松島軽棹往返頗諧素心詩〕
[2] 中国の省の一つ。洞庭湖の北に位置し、南部揚子江が、北部漢水が貫流する。省都武漢。米、綿花、茶などを産出する穀倉地帯で、大冶鉄鉱石石炭など鉱物資源も多く、また全国の水陸空交通の中心に位置して、華中工業区を形成する。沙市、宜昌襄樊などの都市がある。北岸の地域。

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デジタル大辞泉 「湖北」の意味・読み・例文・類語

こほく【湖北】

中国中部の省。省都は武漢洞庭どうてい北方揚子江漢水流域にある。春秋戦国時代の地。米・綿花・鉄の大産地。フーペイ

こ‐ほく【湖北】

湖の北。日本では多く、琵琶湖の北の地をさす。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「湖北」の意味・わかりやすい解説

湖北
こほく

滋賀県北部、東浅井郡(ひがしあざいぐん)にあった旧町名(湖北町(ちょう))。現在は長浜市の西南部に位置する地域。1955年(昭和30)小谷(おだに)、速水(はやみ)の2村が合併、町制を施行して成立。1956年朝日村を編入。2010年(平成22)東浅井郡虎姫(とらひめ)町、伊香(いか)郡高月(たかつき)町、木之本(きのもと)町、余呉(よご)町、西浅井(にしあざい)町とともに長浜市へ編入。琵琶湖(びわこ)北部に位置し、北東部は山地であるが、地域の大部分は高時川の扇状地性平野である。中世の速水荘(しょう)の地で、戦国時代は小谷城(国指定史跡)を本拠とする浅井氏が支配した。JR北陸本線、国道8号、365号(北国脇往還(わきおうかん))が南北に走る。典型的な水田単作地帯であったが、近年は麦、大豆などの転作農業も盛んである。湖岸の尾上(おのえ)港ではアユ漁などが行われる。尾上には野鳥センターと琵琶湖水鳥・湿地センターがあり、付近はオオヒシクイ(天然記念物)の南限越冬地として知られる。また近くに尾上温泉がある。

[高橋誠一]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「湖北」の意味・わかりやすい解説

湖北
こほく

滋賀県北部,長浜市中南部の旧町域。琵琶湖北東岸に位置する。1955年小谷村と速水村が合体し町制,1956年朝日村と合体。2010年長浜市に編入。対岸の葛籠尾崎(つづらおざき)東半部に飛び地があった。姉川,余呉川流域の沖積地は米作地帯。尾上漁港では小アユ漁などが行なわれる。東部の小谷山(495m)には織田信長に滅ぼされた浅井氏の小谷城跡(国指定史跡),湖岸には尾上温泉がある。湖岸一帯は琵琶湖国定公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「湖北」の意味・わかりやすい解説

湖北(旧町) (こほく)

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