精選版 日本国語大辞典 「立所・立処」の意味・読み・例文・類語
たち‐どころ【立所・立処】
〘名〙
① =たちど(立所)①〔書陵部本名義抄(1081頃)〕
② 主張や考えのよって立つ所。よりどころ。
③ (形動) 時をおかずに事がなるさま。またたく間のこと。→たちどころに。
※曾我物語(南北朝頃)五「つは者をおこし、呉をせめられんに、かつ事、立所なるべし」
たち‐ど【立所・立処】
〘名〙
① 立っている所。立っている足元。また、住んでいる場所。たちどこ。たちどころ。
※貫之集(945頃)一「五月山木の下やみにともす火は鹿のたちどの知るべなりけり」
② 筆の運び、足の運びなどのきちんとした姿。それらの動きのあと。
※蜻蛉(974頃)下「霞にたちこめられて、筆のたちどんしられねば」
たて‐ど【立所・立処】
〘名〙
① 物を立てる所。置き場所。踏場。たちど。たてどころ。
※保㝡本方丈記(1212)「舟は浪にただよひ道行駒は足のたてとをまどはせり」
② 特に、筆の置きざま。筆づかい。書きぶり。筆の立所。
※高野本平家(13C前)九「さて此文をあけて御覧ずるに〈略〉筆のたてともよのつねならず」
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