デジタル大辞泉
「廉」の意味・読み・例文・類語
れん【廉】
[名・形動]
1 値が安いこと。また、そのさま。安価。廉価。
「治療代の案外―なのを喜んだ」〈漱石・門〉
2 心が清らかで欲が少ないこと。また、そのさま。
「これを避けて用ゐざる事は、実に―なりとやいはん」〈国歌八論〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
れん【廉】
〘名〙
① かど。すみ。また、かたわら。
そば。側近。〔
儀礼‐郷飲酒礼〕
② (形動) 心が清らかであること。清く潔白なこと。また、そのさま。
※
菅家文草(900頃)三・行春詞「慙愧城陽因
レ勇進、庶幾馮翊以
レ廉称」 〔
史記‐蘇秦伝〕
③ (形動) 値がやすいこと。
費用が少なくてすむこと。また、安っぽいこと。また、そのさま。安直。
※
日本風俗備考(1833)五「其国の
産物は、価廉にして」 〔王禹偁‐黄州新建小竹楼記〕
かど【廉】
〘名〙 (「かど(角)」と
同系か) 数えたてるべき箇条。
条理。理由。また、目につく
特徴。「不審の廉がある」
※
花鏡(1424)比判之事「面白きかどを少々
(すくなすくな)と見せて、見物者の心を引き驚かして」
※
人情本・閑情末摘花(1839‐41)五「
今朝、態々
(わざわざ)参った
旨意(カド)は」
かど‐・む【廉】
〘他マ下二〙 (「かど(廉)」は条理、理由の意)
物事のいきさつ、理由などに
注意や
関心をはらう。せんさくする。
※史料編纂所本人天眼目抄(1471‐73)三「師云、皆がめうずる処をかとめぬぞと
呵責して」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報