大禍時(読み)おおまがとき

精選版 日本国語大辞典 「大禍時」の意味・読み・例文・類語

おおまが‐とき おほまが‥【大禍時・大魔時・逢あふ魔時・王ワウ莽時】

〘名〙 (「おおまがどき」「おうまがとき」とも。大きな禍(わざわい)の起こる時刻の意) 暮方の薄暗い時刻。たそがれ。「が」が助詞、「ま」が「魔」と意識され、さらに「魔に逢う」の意識も生じて「大魔時」「逢魔時」とも、また、漢の王莽(おうもう)付会して「王莽時」とも書かれた。おうまどき。おおまどき。〔譬喩尽(1786)〕
※糸女覚え書(1923)〈芥川龍之介〉「この日の大凶時(オホマガドキ)、霜は御庭前の松の梢へ金色十字架の天下るさまを夢のやうに眺め候よし」

おおま‐どき おほま‥【大禍時】

※雑俳・柳多留‐七(1772)「花よめを引ずり廻すおふま時」

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デジタル大辞泉 「大禍時」の意味・読み・例文・類語

おおまが‐とき〔おほまが‐〕【大禍時】

《大きな災いの起こりがちな時刻の意から》夕方の薄暗いとき。たそがれどき。う魔が時。
[類語]夕暮れ夕方日暮れ晩方夕べ夕刻黄昏薄暮火ともしごろ宵の口暮れ方イブニング今夕夕間暮れう魔が時ナイトフォール黄昏たそがれ

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