デジタル大辞泉
「夕べ」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ゆう‐べ ゆふ‥【夕べ】
〘名〙 (古くは「ゆうへ」)
① (「夕
(ゆう)方
(へ)」の意) 日が没して暗くなろうとする
時刻。夜の始まる頃。夜を中心とした時間区分の表わし方で、その暗くなり始めをいう。宵
(よい)の前。夕方。⇔
朝(あした)。
※
歌経標式(772)「
白雲の〈一句〉たなびく山は〈二句〉見れど飽かぬかも〈三句〉鶴ならば〈四句〉朝飛び越えて〈五句〉由不弊
(ユフヘ)来ましを」
② 朝になって夜の時間の始まりを回想していうところから転じて、前日の夕方、または夕方から宵にかけてをいう。前の日の夜。昨夜。昨晩。ゆんべ。
※
源平盛衰記(14C前)一二「夕
(ユフベ)も
今朝も御熟米をだにも御覧じ入させ給はず」
③ ある特別な催し物が行なわれる夜。
※漫才読本(1936)〈
横山エンタツ〉
貞操問答「この間、ベートヴェンの夕
(ユウベ)に行った時かて、さうや」
よう‐べ【夕べ】
〘名〙 (「よいべ(宵辺)」の変化したものとも、「よべ(昨夜)」の変化したものともいう) 夕方。また、昨夜。
※
梁塵秘抄(1179頃)二「暫しは立てたれ閨の外に、懲らしめよ、宵の程、よべもようべも夜離れしき」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報