精選版 日本国語大辞典 「不時」の意味・読み・例文・類語
ふ‐じ【不時】
〘名〙
① (形動) 予定以外の時季・時刻であること。思いがけない時であること。また、そのさま。臨時。
② (形動) 予想もしていなかった災難などに突然みまわれるさま。また、その災難など。凶事。
※浄瑠璃・甲賀三郎窟物語(1735)二「今度のやうな悪事災難、不時(フジ)な目に遭ふまい為」
③ その時期でないもの。季節はずれのもの。〔漢書‐循吏伝・召信臣〕
④ 人為によって発生する米相場の高下。転じて、相場に関すること。
※洒落本・浪花花街今今八卦(1784)「きのふの雨で立がねがのびたのと、色々の不時(フジ)いふもをかし」
⑤ 「ふじ(不時)の茶の湯」の略。
※南方録(17C後)会「十月五日 夕 不時」
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