精選版 日本国語大辞典 「一丁・一梃」の意味・読み・例文・類語
いっ‐ちょう ‥チャウ【一丁・一梃】
[1] 〘名〙
[一] (一丁) 古代、公用の課役にかりだされた人夫一人。ひとりの丁(よぼろ)。転じて、ひとりの男。
※延喜式(927)二四「凡左右京。五畿内国調(みつぎ)一丁輸銭随レ時増減」
[二] (一丁・一挺・一梃) (「ちょう」は助数詞)
※多聞院日記‐永正二年(1505)正月二八日「墨〈一挺〉」
※浮世草子・日本永代蔵(1688)五「壱人には置(をき)ふるびし十露盤壱丁とらせける」
② 料理、酒、さかなの一人前。あるいはその分の費用。
※政基公旅引付‐文亀三年(1503)六月一九日「番頭等賜二飯酒一、〈略〉雖レ然為二祝着一一丁出レ之云々」
③ 書物の裏表二ページ。
※浮世草子・元祿大平記(1702)五「壱丁(テウ)を壱匁弐分書にさだめ」
④ 碁、将棋など勝負事、あるいはそれに類したこと一回。楽器の演奏、男女の交合などにもいう。ひと勝負。一番。一発。
※浮世草子・世間娘容気(1717)四「御扶持(ふち)人の小鼓打、松林音右衛門を召出され一挺(テウ)御所望」
※笹まくら(1966)〈丸谷才一〉六「一丁、もんでやろうか」
⑥ =いっちょうぎ(一丁柝)
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