ヌマガエル(読み)ぬまがえる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヌマガエル」の意味・わかりやすい解説

ヌマガエル
ぬまがえる / 沼蛙
[学] Rana limnocharis

両生綱無尾目アカガエル科カエル。インドから東南アジアにかけて広く分布する東洋区系のカエルで、日本では東海地方以西の本州四国九州、琉球(りゅうきゅう)諸島、中国では黄河以南に分布する。低地性で山間部にはいない。体長4センチメートル前後。背面は褐色で不規則な暗斑(あんはん)があり、多数の縦隆起がある。腹面は白色で平滑。雄ののどは黒っぽい。日本内地には黄白色の細い背中線をもつ個体がいるが、奄美(あまみ)諸島、沖縄諸島にはいない。八重山(やえやま)諸島のものは大形で体長6センチメートル以上に達し、背中線をもつ個体が多い。夏期に水田湿地、水たまりで繁殖する。鳴き声は大きい。卵径約1ミリメートル、卵数約1000個。卵塊は小さく不定形である。

倉本 満]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ヌマガエル」の意味・わかりやすい解説

ヌマガエル

両生類アカガエル科。体長4〜7cm。体の背面は灰褐色黒斑が点在し,地方によって色彩斑紋変異が多い。中部以南の日本各地,台湾,東南アジアに広く分布。水田付近に多く,低い山地の流れにもすむ。夏季,静水中に産卵

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヌマガエル」の意味・わかりやすい解説

ヌマガエル
Rana limnocharis

カエル目アカガエル科。体長 6cm内外。背面は暗緑色で,頭,および前後肢に黒色斑がある。腹面は白あるいは黄白色。山地や平地の湿地,水田などにすむ。本州南部,四国,九州,琉球列島,東南アジアなどに分布する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版 「ヌマガエル」の意味・わかりやすい解説

ヌマガエル【Southeast Asian rice frog】

アカガエル科のカエル(イラスト)。東海地方以西の本州,四国,九州,南西諸島および台湾,中国,東南アジア,インドに広く分布し,各地でもっともふつうに見られる。体長4~7cm。体背面は茶褐色で黒褐色の不規則な斑紋があるが,形態や色彩,斑紋は地方によって変異が多い。背中線上を走る白色線模様の出現率は生息地域によって異なり,まったく現れない地方もある。八重山列島産の個体群では大半の個体に幅広い白色線模様が認められ,また後肢が長くて跳躍力が優れる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

サルノコシカケ

サルノコシカケ科やその近縁のキノコの総称。日本では4科約40属300種が知られ,ブナ林に日本特産種が多い。樹木の幹につき,半円形,木質で厚く堅く,上面には同心円紋があるものが多い。下面には無数の穴があ...

サルノコシカケの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android