奄美(読み)あまみ

[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「奄美」の解説

あまみ【奄美】

鹿児島黒糖焼酎。酒名は、奄美特産の黒糖焼酎の代名詞となることを願い命名白麹を使用し常圧蒸留で造る。「神之嶺」は22年熟成酒をベースに樫樽貯蔵の原酒ブレンドした大古酒。原料は黒糖、米麹。アルコール度数25%、30%など。蔵元の「奄美酒類」は昭和40年(1965)徳之島の酒造蔵6社が協業し設立。所在地は大島郡徳之島町亀津。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

デジタル大辞泉 「奄美」の意味・読み・例文・類語

あまみ【奄美】

鹿児島県、奄美大島にある市。大島つむぎ主産地。黒糖焼酎造りも盛ん。平成18年(2006)3月に名瀬市住用村笠利町が合併して成立。旧笠利町は龍郷たつごう町をはさんだ飛び地。人口4.6万(2010)。
奄美群島」「奄美大島」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「奄美」の解説

奄美

鹿児島県、奄美酒類株式会社が販売する黒糖焼酎。徳之島にある5つの蔵元で原酒を製造。同社でブレンド、製品化している。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

精選版 日本国語大辞典 「奄美」の意味・読み・例文・類語

あまみ【奄美】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「奄美」の解説

奄美
あまみ

奄美という呼称は史料上七世紀半ばまでさかのぼり、その範囲は必ずしも一定しないが、ここでは八つの島嶼、すなわち喜界きかい島・奄美大島・加計呂麻かけろま島・うけ島・与路よろ島・徳之島・沖永良部おきのえらぶ島・与論島の総称とする。いわゆる琉球弧の一部を構成しており、明治一三年(一八八〇)と考えられる大隅国大島郡各里程調(熊毛・馭謨・大島三郡地誌備考)は鹿児島から奄美各島までの里程を記し、大島名瀬なぜまでは二〇三マイル余、陸路里程九千五三一町、大島の周廻は五九里一八町余となっている。なお近世には与路島・請島・加計呂麻島と大島の四島を大島と総称した(大島私考)

〔奄美の黎明〕

奄美諸島は九州島や沖縄諸島から影響を受けながらも島嶼独自の文化圏を形成しているが、土器編年は縄文時代・弥生時代・古墳時代という区分を用いる。昭和三〇年(一九五五)大島の笠利かさり宇宿うしゆく貝塚の発掘調査で、下層に出土した南島起源の宇宿下層式土器に共伴して九州の縄文後期の市来式土器と、種子島・屋久島・口永良部くちえらぶ島に分布の中心をもつ一湊式土器が出土した。それまでは縄文時代に相当する土器を宇宿下層式、弥生時代以降に相当する土器を宇宿上層式とおおまかに区分していたが、この発見によって本土の縄文土器と南島の土器との時間的対比が可能になり、編年研究が進展した。笠利町の土浜つちはまヤーヤ遺跡は奄美諸島で最初に発見された旧石器時代の遺跡として、同町喜子川きしがわ遺跡は旧石器時代および縄文草創期の時期決定の鍵層となる姶良あいらカルデラ起源のAT火山灰(二万四千年前―二万二千年前)と、鬼界きかいカルデラ起源のアカホヤ火山灰(約六千四〇〇年前)を奄美諸島以南で初めて検出したことで学史上重要な遺跡として知られる。また徳之島伊仙いせん町の天城あまんぐすく遺跡は約三万年前と推定され、現時点で南島最古の遺跡である。奄美諸島出土の旧石器は東南アジアのある地域から移住・拡散してきた人々の文化であり、台湾経由とする主張があるが、検討を要する。

縄文草創期・早期の遺跡はまだ確認されていないが、縄文前期になると九州本土系の縄文文化は南西諸島に強い影響力を及ぼすようになる。南島出土の爪形文系土器の年代はかつて考えられていたよりもはるかに新しく、アカホヤ火山灰の噴出以後、縄文前期相当の時代であることが確かめられている。喜子川遺跡のアカホヤ火山灰層の上から爪形文土器が発見され、九州の草創期に属する爪形文土器(一万二千年前―一万年前)とは異なる系統のものである可能性が強いことを示唆している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

線状降水帯

線状に延びる降水帯。積乱雲が次々と発生し、強雨をもたらす。規模は、幅20~50キロメートル、長さ50~300キロメートルに及ぶ。台風に伴って発達した積乱雲が螺旋らせん状に分布する、アウターバンドが線状...

線状降水帯の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android