すっきり(読み)スッキリ

デジタル大辞泉 「すっきり」の意味・読み・例文・類語

すっきり

[副](スル)
わだかまりがなく、気持ちのよいさま。また、よけいなものがないさま。さっぱり。「すっきり(と)した文章」「頭がすっきりする」「気分すっきりする」
服装姿勢などが洗練されていて、人に好感を与えるさま。「和服すっきり(と)着こなす」
残るものが何もないさま。すっかり。全部
身代を―助六に入り上げる」〈伎・助六
(あとに打消しの語を伴って用いる)ちっとも。まったく。全然。
「―通はぬ事となりて二世の約束あだとなり行く」〈浮・敗毒散・二〉
[類語]清清さっぱりすかっと瀟洒しょうしゃ清楚楚楚垢抜け灰汁あく抜け洗練気さくこざっぱりさらり洒落る小洒落た垢抜けるさばけるスマートシック

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精選版 日本国語大辞典 「すっきり」の意味・読み・例文・類語

すっきり

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
物事のすべてにわたっていて、少しも残るところのないさまを表わす語。すっかり。
※俳諧・伊勢山田俳諧集(1650)長抜書「さても上手のかけるかけ物 すっきりと眼のほしのちり薬」
※浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)中「なふすっきりわしが聞ました。みな嶋八さまのがお道理じゃ」
言動、気持、態度に滞るものがなく、快いさまを表わす語。未練がなく、きっぱりしたさま。また、ものが見た目にさっぱりとしたさまを表わす語。さっぱりと。きちんと。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)二「清平はよいすっきりとした者を用也」
※玄武朱雀(1898)〈泉鏡花〉九「すっきりした曇のない晴々しい顔が」
③ (下に打消を伴って) その事すべてにわたって否定するさまを表わす語。とんと。さっぱり。
歌謡・松の葉(1703)四・丹前清玄「夜となく昼となく無食素腹で祈れども、すっきりばったり験もなし」
咄本・蝶夫婦(1777)座敷上留理「何がありがたくて礼をいふのか、すっきりがてんがいぎましないと」

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