飛鳥神社(読み)あすかじんじや

日本歴史地名大系 「飛鳥神社」の解説

飛鳥神社
あすかじんじや

[現在地名]平田町飛鳥

最上川とその支流相沢あいさわ川の合流点近く、字堂之後どうのうしろ鎮座祭神は事代主命・素盞嗚命・大己貴命、旧県社。当社の社記によると、大和国高市郡飛鳥神社から勧請。大同二年(八〇七)社殿再建したという。その後両部習合するに及び、その本地として十一面観音を安置大黒毘沙門を左右に配し、社家のほかに社僧をおき飛鳥山観音寺と称した。社領も神内田一二町余、大黒免田二町余、矢舞台免二町余、座主免田三町余、八乙女免田一町余、大林森林三〇町余を有したと伝えるが、文明年間(一四六九―八七)以後砂越さごし城主砂越氏雄らの略奪にあい、戦国時代に多くの社領を喪失したという。

飛鳥神社
あすかじんじや

[現在地名]三重県尾鷲市曾根町

ひがし瀬崎せざきの磯辺にあり、境内は高さ三〇メートルにも及ぶ樹林に覆われる。和歌山県新宮市の阿須賀あすか神社の末社で、古くは阿須賀大明神とよばれ、速玉男はやたまのお命・事解男ことさかのお命を祀る。旧村社。寛永一五年(一六三八)の棟札に「此宮仁無年歴代々校見来者七百余古宮也」と記されている。正月祭礼は一月三日宮の当、一月四日浜の当である。中世名残である北座(宮座)制が残っており、マナバシ神事も行われる。

飛鳥神社
あすかじんじや

[現在地名]太地町太地

太地港の西岸にある小高い山に鎮座。祭神は事解男ことさかのお命。旧村社。寛永元年(一六二四)当地の庄屋和田金右衛門が新宮(現和歌山県新宮市)阿須賀あすか社より勧請し祀ったのに始まるという。棟札に「寛永元年八月、太地諸衆等、時之庄屋和田金右衛門」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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