(読み)カン

デジタル大辞泉 「菅」の意味・読み・例文・類語

かん【菅】[漢字項目]

人名用漢字] [音]カン(クヮン)(漢) [訓]すげ すが
〈カン〉
イネ科の草の名。カルカヤ。「菅茅かんぼう
菅原氏、特に菅原道真のこと。「菅家菅公
〈すげ〉カヤツリグサ科の草の名。「菅笠

すげ【×菅】

カヤツリグサ科スゲ属の多年草総称至る所に生え、カサスゲマスクサコウボウムギカンスゲなど日本には約200種ある。茎は三角柱で節はない。葉は線形で、根生。葉の間から茎を直立させ、小穂をつける。葉を刈って、笠・みの・縄などの材料とする。すが。 夏》「―干して夕くらがりに川ゆかす/鶏二」

すが【菅】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「菅」姓の人物
菅専助すがせんすけ
菅義偉すがよしひで

すが【×菅】

スゲのこと。多く、他の語と複合した形で用いる。「ごも」「畳」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「菅」の意味・読み・例文・類語

すげ【菅】

〘名〙 カヤツリグサ科の植物の総称。熱帯から寒帯にかけ世界中に約五〇〇〇種あり、日本には約二〇〇種みられる。桿には三稜(りょう)があり中は充実している。葉は線形で先がとがり平行脈をもち、下部は鞘(さや)となって桿を包む。花には三個の雄しべと、一個の雌しべとがあり、花被はないか、または鱗片状で小穂となる。カサスゲの葉で笠、カンスゲで蓑(みの)をつくり、シオクグ、ショウジョウスゲなどで縄をなう。すが。
古事記(712)下・歌謡八田の 一本須宜(スゲ)は 子持たず 立ちか荒れなむ あたら菅原」 〔散木奇歌集(1128頃)〕

すが【菅】

〘名〙 「すげ(菅)」のこと。多く、「すがごも(菅菰)」「すががさ(菅笠)」など複合した形で用いられる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「菅」の解説

菅 (スゲ・スガ)

植物。カヤツリグサ科の多年草の一部の総称,とくに笠菅の古名

菅 (カヤ)

植物。茅・薄・笠管・刈萱などの総称,または,薄の別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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